更年期 生理
更年期を迎えると、生理が不順になったり、止まったりします。
毎月の生理の月経量や日数が徐々に減って、生理が止まる人もいれば、一回でぴたりと生理が止まってしまう人もいて、非常に個人差があるのです。
それまできちんと周期通りにきていた生理が遅れがちになることも珍しくありません。
更年期に生理が止まらないのを放置して、実は、子宮筋腫や子宮頸部ガンだったということもありますから、更年期だからと自己診断するのは危険です。
更年期の女性の中には、命にかかわるくらい大量出血して、輸血をするという人もいます。
あまりにも出血量が多いようなら、恥ずかしがらずに婦人科を受診しましょう。
更年期に生理がなかなかこなかったり、早めにきてしまうというのはよくあることです。
いつ生理がくるかわからない時には、常にナプキンを用意しておくといいと思います。
出血量が多い場合には、貧血にも注意が必要です。
生理が早くきて終わらない、出血量があまりにも多い、生理がなくなって一年以上経っているのにまた出血があったなどの場合は、婦人科を受診してください。
更年期の生理には個人差がありますが、基礎体温をつけることによって、ある程度、自分が今、どんな状態なのか調べることができるでしょう。
基礎体温と一緒におりものの量なども記録しておくと、排卵しているかどうかを知りたい時に役に立ちます。
婦人科を受診する時にも、基礎体温、月経量、月経周期、おりものの状態などの記録がある方がより正確な診断ができるはずです。
プレ更年期
プレ更年期は、三十代後半から四十代前半の女性に更年期のような症状が出ることをいいます。
ちなみに、二十代から三十代の若い女性に更年期のような症状が出る場合はプチ更年期と呼ばれているようです。
どちらもマスコミによる造語で、正式な医学用語ではありませんが、プレ更年期外来を設けている病院もあります。
プレ更年期の症状としては、生理不順、頭痛、吐き気、めまい、のぼせ、イライラなどですが、症状は似ていてもその原因は卵巣機能の老化ではなく、卵巣機能の低下とストレスだといわれています。
どちらかといえば、ストレスや不規則な生活などによる自律神経失調の可能性が高いので、ストレスを上手に解消したり、生活リズムを整えることで改善することも多いでしょう。
アロマオイルを使ったり、ハーブティを飲んだりするのも効果的です。
あまりに症状がひどい時には、婦人科を受診して、ホルモン療法や漢方療法などの治療を受けることをオススメします。
プレ更年期の症状が軽いのなら、栄養バランスを考えた食事を三食とるようにする、しっかりと質の良い睡眠をとる、適度に運動する、リラックスできる時間を作ることが大切です。
過度なダイエットや運動は、プレ更年期の症状を悪化させてしまう恐れがあるので気をつけてください。
でも、無月経が三ヶ月以上続くようなら、他の症状がそれほどひどくなくても、一度婦人科を受診して、血液検査を受けてみた方がいいです。
最近は早発閉経が増加傾向にあり、プレ更年期だと思っていたら、本当の更年期だったなんていうこともありえます。
男性更年期
更年期障害といえば、女性だけに起こるものと考えがちですが、男性にも更年期障害は起こります。
男性の場合の更年期障害は、加齢により、男性ホルモンであるテストステロンが減少するのが原因です。
男性ホルモンは二十歳頃から徐々に減っていきますが、四十代になるとその減少スピードが加速します。
男性の更年期障害が起こりやすいのは、四十五歳から六十五歳くらいといわれており、これは男性ホルモンの急激な減少とストレスが重なるためだと考えられています。
男性の更年期障害の症状としては、疲れやすい、理由もなくイライラする、集中力や記憶力が低下する、無気力になる、不眠、頻尿、性欲の減退(ひどい場合は勃起障害)、ほてりやのぼせなどがあり、女性の更年期障害と共通する症状も多いのです。
日によって症状が違うことも多いので、原因不明の心身の不調があったら、男性更年期外来を受診するといいでしょう。
男性の更年期障害を疑わない医師も多いようですから、複数の病院を受診してもはっきりした病名がわからなかったり、不快な症状があるにもかかわらず悪いところはないといわれたり、診断に納得がいかない時には、男性ホルモンの血中濃度を測ってみることをオススメします。
男性の更年期障害は女性の更年期障害とは違い、疲れやすくなる→集中力・記憶力が低下する→気力がなくなる→勃起不全やうつ症状が起こるという順に進行することが多いようです。
男性の更年期障害を放置すると、最悪の場合には自殺してしまうこともありますから、早期の対処が重要になります。