子供 社会不安障害
子供の社会不安障害は、この子は癇癪を起こしやすくて人見知りな性格なんだと思い込んで見過ごしてしまったり、自閉症やアスペルガー症候群など、別の病気と間違われてしまうこともあるようです。
大人に比べると発症率は低いですが、幼い子供であっても社会不安障害を発症してしまう可能性はあります。
発症する年齢の平均は、11歳から12歳で、5歳前後と12歳前後に、発症のピークを迎えるという説もあるみたいです。
社会不安障害の子供は、みんなの前で意見をいったり、朗読したり、黒板に字を書くのが苦手で、人前での食事や学校のトイレを使うことも苦痛に感じてしまいます。
苦手な状況に遭遇すると、吐き気がしたり、腹痛が起こることもあり、不登校の原因になることもあるのです。
両親や先生などの周囲の大人が、社会不安障害の可能性を疑わず、精神的なもの、気の持ちようなどと考えて放置すると、子供は苦しみを抱えたまま大人になるでしょう。
症状が悪化して、引きこもりになったり、自殺してしまうことだってありえます。
社会不安障害は、何の治療もせずに自然治癒で治る可能性は非常に低く、他の精神疾患を併発する恐れが高くなってしまう病気です。
社会不安障害の主な治療法としては、薬物療法と認知行動療法があげられますが、子供の場合、強迫性障害以外は認知行動療法の方が有効だといわれています。
病院を受診させる際には、子供の社会不安障害について詳しい医師を選んであげてください。
不安障害 克服法
不安障害の克服法として、様々な方法が考案されています。
認知行動療法、森田療法、自己催眠法、自立訓練法、不安障害克服マニュアル、マインドサポートプログラムなど、一般的な治療法として行われているものから、カウンセラーやセラピストなどが独自に開発したものまで、色々あるのです。
薬物療法や伝統的な精神療法では、不安障害を克服できないと感じたら、即効で効果があると宣伝している克服法のマニュアルやマインドサポートプログラムなどを試してみるのも、一つの方法かもしれません。
何がその人にとって効果的な治療法になるかは、やってみなければわからないので、ひょっとしたら、本当に即効で治る可能性もあります。
ただ、治らない場合のことも考えて、返金保証がついているものを試してみましょう。
自分と同じような症状を患った人が、どうやって克服したのか、調べてみるのもいいと思います。
この人が克服できたのなら、自分も克服してやるという励みになるかもしれません。
最近では、中川家の剛さんや長島一茂さんなどがパニック障害だったことをカミングアウトしたり、デビッド・ベッカムさんが強迫性障害だと明かしたりして、多少は精神疾患に対するイメージも変わってきたようです。
そうはいっても、まだなかなか周囲の人の理解や共感が得られにくいですし、精神科や心療内科などを受診することに恥ずかしさを感じる人もいるでしょう。
でも、不安障害を克服するためには、どんな些細な行動でも、今の自分にできる範囲で、一歩踏み出す勇気が必要なのです。
不安障害とは
不安障害とは、実際の状況にはそぐわないほど不安に感じる気持ちが強く、不安な気持ちが日常生活に支障をきたしてしまうほど、度々、もしくは、長い間、起こってしまうという精神病疾患の総称です。
以前は、神経症やノイローゼなどと呼ばれていました。
不安障害は、大きく分けると、社会不安障害、全般性不安障害、強迫性障害、急性ストレス障害、外傷後ストレス障害(PTSD)、パニック障害に分けられます。
社会不安障害は、以前は対人恐怖症と呼ばれていた、日常生活に支障をきたすほどの極度のあがり症のような症状です。
全般性不安障害は、様々なことに訳もなく不安を感じる状態が長引き、日常生活を送れなくなります。
全般性不安障害は、アメリカでは二十人に一人ぐらいの割合でかかっているといわれるほど、一般的な精神病疾患です。
女性の方がかかりやすく、十代で発症することもあります。
強迫性障害は、鍵をちゃんとかけたか不安になり、確かめに行かずにいられないことが頻繁に起こるなど、何かが急に不安でたまらなくなったり、不快になったり(強迫観念)します。
その気持ちをどうにかするために、何かしないではいられない(強迫行為)のが特徴です。
手が汚い気がして、長時間洗い続けたり、何度も洗ったりしないと気がすまない、自分が決めた通りに物が並んでないと気がすまないなど、本人以外には理解できないことが多いでしょう。
急性ストレス障害は、トラウマになるような出来事が原因で、数時間から数日の間に不眠やフラッシュバックが起こり、一ヶ月以内に治まる症状をいいます。
一ヶ月以内に治まらない場合は、外傷後ストレス障害(PTSD)と呼ばれますが、外傷後ストレス障害(PTSD)は半年以上経ってから症状が現れることもあるのです。
パニック障害は、突然、パニック発作と呼ばれる発作が起こります。
その発作の症状と、また発作を起こすのではないかと不安から日常生活を送るのが困難になる病気です。