更年期 食事
更年期の食事は、栄養バランスを考え、規則正しくしっかりと三食摂ることが大切です。
更年期には、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量の減少に伴い、動脈硬化症や骨粗鬆症、脳溢血などの病気が起こりやすくなります。
それらの深刻な病気を予防するためにも、更年期の食事は重要なのです。
食品の中には、女性ホルモンに似た働きをしてくれるものがあります。
大豆イソフラボンを含む大豆製品(豆腐、豆乳、おから、納豆など)、柘榴のジュース、ごま、かぼちゃ、アボガド、アーモンドなどなど、更年期に効果的な食品はたくさんあるので、工夫すれば飽きずに食生活に取り入れられるでしょう。
ただし、大豆イソフラボンは過剰摂取するとよくないといわれているため、ほどほどにしておいてください。
ビタミンEを多く含むニラやほうれん草、うなぎや紅花油などもオススメです。
カルシウムを摂るために、乳製品や小魚も積極的に摂りましょう。
カルシウムと一緒にたんぱく質を摂るようにすると、吸収率が上がります。
卵や魚、肉、乳製品、豆腐などを上手に組み合わせたメニューを考えると効率的に栄養素を摂ることができるはずです。
牡蠣やレバー、牛肉、ナッツなどに含まれている亜鉛には、ホルモンバランスを整える作用があるといわれています。
更年期の食事は、塩分、脂肪分、糖質を控えめにして、カロリーの摂りすぎに注意する必要があります。
和食が中心の食物繊維豊富な献立にすれば、生活習慣病の予防にもなるでしょう。
更年期 不正出血
更年期には、ほとんどの女性に不正出血がみられます。
更年期の不正出血は、ホルモンバランスの乱れが原因の場合が多いので、不正出血したからといって、それほど心配する必要はないでしょう。
ただし、あまりにも頻繁に不正出血が続くようなら産婦人科を受診してください。
更年期の不正出血は、時に深刻な病気のサインである場合も多いからです。
更年期の不正出血だからと異常を見逃して、癌が手遅れになってしまうケースも少なくありません。
また、更年期の不正出血はよくあるので、産婦人科でも検査をして異常がなければ、「気になるようならまた来てください」、「しばらく静観してください」などといわれてしまうようです。
でも、不正出血の原因が子宮体癌の場合は、検査でも発見しにくいといわれていますし、不正出血が続くなら、面倒がらずに何度も産婦人科を受診した方がいいと思います。
異常な不正出血の原因としては、子宮頸癌、子宮体癌、子宮内膜増殖症などが考えられ、子宮内膜の病理組織検査を行うことで、早期発見が可能です。
産婦人科によっては、子宮癌検診を受けても、不正出血がなければ体部の検査まではしないところも多いみたいですが、子宮体癌は増加傾向にあり、更年期、もしくは、閉経後の女性に多いといわれています。
子宮癌検査を受ける直前には不正出血がなくても、不正出血したことがあるのなら子宮体癌の検査も受けておいた方がよいでしょう。
不正出血の量が多く、日常生活を送る上で支障がある時にはホルモン療法も検討してみてください。
多すぎる不正出血は、貧血だけでなく生命の危険を伴うこともあるので、注意が必要です。
更年期 漢方薬
更年期障害の症状がつらいなら、漢方薬を試してみるといいかもしれません。
人によってそれぞれ違う症状が出る更年期障害は、時に日常生活を送ることさえ困難にします。
憂鬱でやる気が出なかったり、怒りっぽくなったりして、家族との関係が悪くなってしまうこともあるでしょう。
自覚するほどの症状があるのなら、我慢しないで漢方医に相談してみてください。
漢方薬には更年期障害の症状に有効な薬がたくさんあります。
更年期障害によく使われる漢方薬の処方として代表的なのは、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)です。
当帰芍薬散は、冷え性で脈が弱く、むくみや貧血、頭痛や耳鳴りなどが起こりやすい人に適した処方だといわれています。
加味逍遙散は不眠や多愁訴、精神不安定、月経不順などに効果があり、桂枝茯苓丸は肩こり、のぼせ、腰痛、手足の冷え、月経痛などに効果的でしょう。
これらの漢方薬は薬局でも手軽に買うことができますが、どの処方が自分に最も合っているかは自己判断が難しく、場合によっては体質に合わないこともあります。
面倒でも漢方医の診断を受けた方がより安全で効果的な処方をしてもらえるでしょう。
不快な症状に合わせた漢方薬を処方してもらえば、更年期障害の症状を我慢しながら日常生活を送ることもありません。
ただ、漢方薬は比較的効果が緩やかなものが多いので、緊急性が高い場合には西洋薬と併用することも必要です。