人見知りと自閉症の関係性
人見知りが重度だと、自閉症といった解釈をする方がいますね。
現在でも自閉症に関しては、解明されていないことが多いので、「絶対に!」とはいいきれない部分がありますが、人見知り=自閉症ではないのです。
自閉症という障害は、何かの基準によって判断されているものではありません。
ですから、どうしても曖昧な部分が多く残っています。
「こういう特徴があれば、自閉症」というものではなく、「こういう傾向があれば自閉症の可能性が高い」といった判断になります。
また、自閉症は多くの場合、人見知りというよりは、人に興味がないという表現の方が近いですね。
ですので、極度の人見知りだから自閉症かもしれない・・・と不安になる必要はないでしょう。
自閉症かどうかの判断は、軽度のものであれば七歳くらいまで判断を待った方がいいという説もあります。
人見知りの強弱だけでなく、他の特徴もあるような場合は、一度医師の診察を受けてみてください。
例えば、いきなり自分だけの世界に入り、他者をシャットアウトしてしまうとか、親を含めて他人に同意を求めない、興味がない、他人の評価をまったく気にしないなどです。
人見知りは改善方法がありますが、自閉症はきちんとした治療法は発表されていません。
原因も定かではなく、体や脳などに異常があるわけでもないのです。
しかし、対処方法はあります。
素人には判断が難しいので、悩んだり落ち込んだりするよりも、プロに判断してもらう方が気持ちもすっきりするのではないでしょうか。
子供の人見知りを克服する方法
子どもの人見知りが激しいと、ママは色々と大変ですよね。
初めて会う人ともすぐに打ち解けられる子どもが最近とても多いので、それをみていると羨ましささえ感じるかもしれません。
大人からみれば、人見知りしない子は「得」で「楽」にみえるでしょう。
しかし、子どもの人見知りは悪い事ではないのです。
むしろ、危険かどうかの判断をじっくりとする、とても慎重な賢い子なのです。
確かに、人見知りしない子は初対面の人にも可愛がられます。
誰に預ける事もできるので、色々と便利ではあります。
でも、優劣はそこにはありません。
子どもの頃は、人見知りをして当然なのです。
そこで親が「人見知りしない方がいい」と我が子を認められないと、子どもは自尊心が保てなくなります。
今は、「ママが一番好きなんだね」と、抱きしめてあげてください。
特定の人にしか心を許さないその子の「個性」を受け止めてあげましょう。
我が子は心からあなたを愛し、信じてくれているのです。
あなたも、その真っ直ぐな気持ちに応えてあげましょう。
我が子をひたすら信じて全力で愛してください。
無理に人見知りを矯正しようとせず、その子のペースで成長するまで信じて見守ってあげてほしいのです。
人見知りの激しい子は、大人になると、人の気持ちのよくわかる、とても思いやりのある人に育つのだそうです。
子どもの成長に親の焦りや不安は無用ですよ。
人見知りになってしまう原因
人見知りは、多かれ少なかれ誰にでも起こりうるものです。
人見知りの原因には、様々なものが考えられますが、自分だけが特別だと思い込んでしまう事で、さらなる悪化が懸念されます。
多くの場合、原因は幼少期にさかのぼります。
幼い頃の心の傷が大人になっても解消できないでいると、悪循環に陥り、どんどん悪化するというケースが少なくありません。
最近は核家族化が進み、ご近所付き合いの減少にプライバシーの尊重など、多くの人間と接する機会はあまりありません。
外出や人付き合いを嫌う両親を持つ子どもであれば、特にその機会は減るでしょう。
人と接する機会が少ないままで、いきなり集団生活が始まれば、人と交わる方法を体得してこなかった子どもはこれになかなか馴染めません。
ここから、周りに合わせられない自分を卑下する事がよくあります。
人見知りは、自分が自分を認められないところから始まる事が多いのですが、自分に自信がないと、ちょっとした事でもすぐに心が折れてしまいます。
いつも人からの評価を気にしてしまい、上手に話そうとするので、必要以上に緊張を生みます。
緊張する→上手く話せない→馬鹿にされる→自分を卑下する→自信がなくなる→さらに緊張するといった具合に、悪化の一途を辿る事になりかねません。
ただし、成長の過程で心から信頼できる友人に巡り会えると、このループを絶つ事ができるようです。
「この人だけはわかってくれる」という安心感が大きいのでしょう。