高血圧になりやすい人とは
特定の病気を持っている人は、その合併症として高血圧になりやすい傾向があります。
具体的には、腎性高血圧、内分泌性高血圧、心血管性高血圧、神経性高血圧などの病を持っている人は高血圧になりやすいです。
また、加齢によっても高血圧のリスクは高くなります。
一般的には、60歳を超えた人は高血圧になりやすいと言われており、60歳以上の人の高血圧を老年者型高血圧と分類した呼び方もあります。
他には、遺伝的に高血圧になりやすい体質と言うものもあります。
しかし、日本人の高血圧患者の殆どは、その原因が生活習慣にあるといわれています。
つまり、生活習慣が悪い人は高血圧になりやすいということになります。
では、具体的にはどんな生活習慣の人がなりやすいのでしょう?
・日常的に塩分の多い食事をしている。
・高カロリー食・運動不足・ストレスなど様々な要因で肥満体型の人。
・適正値を越えた過度の飲酒を頻繁にしている人。
・喫煙している人。
このように、高血圧と診断された場合に改善すべきとされる生活習慣をしている人は皆、高血圧になりやすいと言うことになります。
一般的な社会人の殆どは、何かしら心当たりがあることでしょう。
ついつい外食が多くなる・つい味付けの濃いものばかり食べてしまう・つい間食してしまう・なかなか日常的に運動が出来ない・常に何らかのストレスを抱えている・つい深酒をしてしまう・寝酒が習慣となり量が徐々に増えている・喫煙習慣がある。
このような心当たりがある人は皆、高血圧予備軍と言えます。
高血圧が続くと
高血圧はあまり自覚症状が無い病として知られています。
実際、自覚症状が無いので、発見が遅れることも多々ある病です。
多くの場合は、会社の健康診断などで偶然引っ掛かって発見されているのではないでしょうか?このように高血圧は症状が殆ど無いのですが、病気が進行すると様々な合併症を引き起こす病としても知られています。
特に、動脈硬化を引き起こすことは殆どの方がご存知でしょう。
動脈硬化が命に関わる重大な病に発展することはご存知の通りです。
心臓で発症すれば、心肥大や心筋梗塞・狭心症・心不全などを引き起こし、それは即、命を失う危険がある大変怖い状態です。
また、脳内で発症すれば脳出血や脳梗塞を引き起こし、こちらも心臓と同様、命に関わる重大な病です。
もし、仮に助かったとしても、身体の麻痺など重大な後遺症を残す可能性が高いことでも知られています。
他にも、腎実質性高血圧、腎血管性高血圧、高血圧性腎症などの腎疾患を引き起こしたり、糖尿病、高脂血症、大動脈瘤などを引き起こすこともあります。
腎疾患が悪化すれば透析が必要になりますし、大動脈瘤が出来れば手術が必要になります。
いずれの合併症も、大変症状の重い重大な病気ばかりで、その多くは命の危険さえ伴いますから、高血圧よりも合併症を恐れている人が多いのが現実でしょう。
日本人の高血圧の殆どは生活習慣を見直す必要がありますから、生活習慣の改善の指導の際には、合併症の恐ろしさを伝えて患者の意識変革を導くケースも多いようです。
高血圧の種類
高血圧は、その原因がはっきりしている「二次性高血圧」と、はっきりした原因が不明の「本能性高血圧」に分けられます。
国内の高血圧の患者の約9割は本能性高血圧と言われており、元々、高血圧になりやすい体質と言うような遺伝的な要因と、塩分過剰摂取の食事や運動不足・飲酒・喫煙などの生活習慣といった要因が絡み合って高血圧になっていると考えられています。
この為、殆どの場合は、まず、生活習慣の見直しを求められることとなります。
しかし、高血圧の種類はこれだけではありません。
血圧別に分類すると、老人に多く収縮期の血圧が高い「収縮性高血圧」と、拡張期の血圧が高い「拡張性高血圧」の二つに分類できます。
年齢による分類の方法もあり、60歳以上に見られる「老年性型高血圧」、35歳以下の人が発症する「若年性型高血圧」に分けられ、若年性型高血圧はその多くが二次性高血圧です。
他にも、医師や看護師の前だと緊張して血圧が上がってしまうという「白衣性高血圧」や、それとは逆に医療機関で測る血圧の方が普段の本来の血圧より下がる「仮面高血圧」も存在します。
また、一般的な「良性高血圧」に対して、血管障害や臓器障害などを伴う、または、急速に発展する「悪性高血圧」という分類方法もあります。
ですから、自分がどのタイプの高血圧であるのかをしっかり把握することも大変重要なポイントです。
場合によっては、治療方法も全く変わってくることがあるからです。