椎間板ヘルニアを予防
椎間板ヘルニアの予防にはどんな事をすればいいのでしょうか?腹筋や背筋運動も効果的ですが、もっと気軽に始められる腹式呼吸がお勧めです。
横隔膜を上下に動かす呼吸を腹式呼吸と言います。
そう聞くと難しそうに感じますが、誰でも簡単に始められる簡単な方法です。
腹式呼吸のメリットは、腹腔内圧のアップや腹筋の強化につながるという事です。
椎間板ヘルニアと病院で診断されると、腹筋や背筋運動をお医者さんから勧められます。
しかし、腹筋・背筋運動は体力が必要になりますし、長続きしない方が多いのです。
腹式呼吸ならば、やり方をマスターしてしまえば、仕事の合間や電車での移動時間でも気軽に行う事が出来て、腹筋や背筋運動ほど体力も必要とせずに行えます。
椎間板ヘルニアだけでなく、腹式呼吸を行う事で、便秘の解消や冷え性の解消、リラクゼーション効果も期待できますし、自律神経が調整されたり、ダイエット効果もあるのです。
椎間板ヘルニアを予防するための腹式呼吸のやり方は、1、目を閉じて、片手をおへその下あたりに置いて、そこを意識します。
2、息を一度だけ吐き出します。
3、1で手を置いたおへその下を意識しながら、ゆったりと深く、大きく息を吸い込みます。
4、お腹の中のすべてのものを吐き出すつもりで、お腹がへこむまで、お腹から全部息を吐き出します。
1~4を繰り返してやります。
1日10分ほど、座って行うのが理想ですが、まずは気軽に行ってみましょう。
椎間板ヘルニアの手術
椎間板ヘルニアの手術は、どのような時に行われるのでしょうか?また、どのような場合に手術が必要になるのでしょうか?一般的に、椎間板ヘルニアになってしまって、保存療法を3ヶ月ほど続けても症状が改善されず、一向に治らない場合は、早めの社会復帰を目標として手術が行われます。
また、椎間板ヘルニアの初期段階であっても、重度の麻痺があったり、排尿障害がある場合は、3ヶ月の様子見をしないで手術を行います。
では、手術の方法にはどんなものがあるのでしょうか?ヘルニアの手術には「ラブ法」「内視鏡下ヘルニア摘出術」「経皮的髄核摘出術」などがあります。
ラブ法は、全身麻酔をかけて、背中の方から5~6cm切開して行います。
目視で行い、腰椎の一部を削ってヘルニア症状の原因の脊髄神経を圧迫していた部分を切除して摘出します。
現在では、傷口を小さく抑える「マイクロラブ法」という方法もあり、30分~1時間で終わり、入院期間も1週間~10日ほどで済みます。
内視鏡下ヘルニア摘出術も全身麻酔を使いますが、背中を1.5cmほど切開し、そこから内視鏡と外筒管を入れてモニターで映像を確認しながらヘルニアを摘出する方法です。
傷口が小さいので1時間ほどで終わり、1週間~10日で退院出来ます。
経皮的髄核摘出術は、局所麻酔で行います。
背中に4mmほどの管を通して、そこから随時X線透視下で観察しながら、髄核を摘出する方法です。
これによってヘルニアの部分を減圧出来るので、症状を軽くする事が出来ます。
日帰りで30分~1時間の手術で済む病院もあります。
椎間板ヘルニアの治療法の種類
日本人は椎間板ヘルニアで悩む方が多いようですが、椎間板ヘルニアの治療法の種類にはどんなものがあるのでしょうか?椎間板ヘルニアの治療法としては、薬で治す薬物療法やリハビリで治す理学療法・物理療法がありますが、症状がひどい場合には手術が必要な場合もあるそうです。
薬やリハビリで治す治療法を「保守的療法」と呼び、手術で治す治療法を「手術療法」と呼びます。
椎間板ヘルニアの約90%が保守的療法で治ると言われています。
保守的療法の方法としては、とにかく安静にする事が大切で、まず痛みの強い1~2週間は硬めの寝具を使用してもらいます。
この方法で、たいていの膨隆型椎間板ヘルニアの場合は痛みが和らいできます。
それと併用して痛み止めや炎症を抑える薬を使い、痛みを減らしていきます。
そして痛みが軽くなってきたら、次は極超短波とホットパックという温熱療法に入ります。
もう一つの椎間板ヘルニアの治療法の手術療法ですが、手術を行って症状が良くなってきたら、2~3ヶ月は軟らかいコルセットを使用します。
また手術の効果があらわれてきて膨隆型の椎間板ヘルニアが楽になってきたら、弱った筋肉を元に戻す目的で腹筋などの運動をして筋力アップをしていきます。
椎間板ヘルニアには、膨隆型と脱出型があり、脱出型になると、治療法は手術以外にありません。
脱出型ヘルニアの場合は、一刻も早く病院に行き、医師に相談した方が良いでしょう。