ゴルフと腰痛
ゴルフのスイングは、腰椎の過度な軸回旋が要求されます。
そのため、ゴルフをやっている人の多くが、腰痛に悩まされているようです。
実際に、ゴルフを一度やってみるとわかると思いますが、最初にお話したスイングの時だけでなく、ボールを自分で拾う時に腰を曲げますし、パットの時も腰をかがめます。
ゴルフは色々な場面で、腰をかなり使うスポーツなのです。
ゴルフのやりすぎやストレッチをしないせいで腰痛になる人も後を絶ちません。
間違ったスイングをしているせいで腰痛になるという勘違いをしている人も少なくないようです。
でも、正しいスイングをしているはずのプロゴルファーやトレーナーの中にも、腰痛に悩まされている方はたくさんいるのです。
ゴルフのように、片側だけに体を捻るスポーツは、どうしても体を歪ませてしまいますし、筋肉も均等にはついてくれません。
意識して均等に筋肉がつくように筋肉トレーニングを行ったり、整体などで定期的に体の歪みを直すなどの配慮が必要でしょう。
ゴルフをする前に十分にストレッチして体をほぐし、ゴルフをした後にもしっかりストレッチしたり、マッサージを受けるなどして、筋肉疲労を蓄積させないことも大切です。
腹筋を鍛えるのも、腰痛予防になります。
趣味や仕事の付き合いで、ごくたまにゴルフを行い、ろくにストレッチもせずにコースを回って、ゴルフが終わったらビールを飲んでカロリーの高い食事を摂って寝るというのが、一番腰痛になりやすいかもしれません。
腰痛になりやすい人
腰痛は日本人の国民病とも呼ばれていますが、どんな人が腰痛になりやすいのでしょうか。
腰痛になりやすい人には、同じような傾向があります。
長時間立ったまま、あるいは、座ったままの姿勢で仕事をしている人は要注意です。
立ったままで作業するライン製造などは、長時間ずっと腰を曲げていることが多いため、筋肉疲労を起こしやすく、腰に負担がかかりやすくなっています。
とにかく、ずっと同じ姿勢というのが、腰に負担をかけてしまうのですね。
ずっと立ったままが腰によくないというのは割とわかりやすいと思いますが、座っているのなら腰に負担はかからないような気がするかもしれません。
でも、デスクワークが多い人やタクシーの運転手さんなどに腰痛持ちが多いと聞いたことはありませんか?座っているだけでも、その姿勢を保つために、特定の筋肉を使っています。
同じ姿勢のまま動かないでいると、次第に筋肉に疲労が蓄積されていくのです。
どんなに良い姿勢であっても、長時間ずっと同じ姿勢を保っていると、筋肉や骨格に負担がかかってしまいます。
また、重い荷物をよく持ち運びする人、仕事が重労働な人も腰痛になりやすいでしょう。
腰痛というと、なんとなく、男性の方が多いようなイメージがありますが、女性でも腰痛持ちの人はたくさんいます。
女性の場合は、冷え性から腰痛になりやすくなるようです。
冷え性だと、血行が悪く筋肉が固まりやすかったりしますから、それが腰痛の原因となるのです。
他にも、運動不足で足腰の筋肉が低下している人も腰痛を起こしやすいので注意が必要です。
腰痛が悪化すると
腰痛のほとんどは、姿勢の悪さや激しい運動、労働、慢性疲労、ストレスなどが原因で起こると言われています。
さらに、腰痛には、長時間同じ姿勢での作業を続けるなどしてストレスを感じ、筋肉が緊張することで起こる緊張性の腰痛と、常に継続的に腰に鈍い痛みを感じる慢性型の腰痛があります。
筋肉や神経に急激に負荷がかかったり、過度な緊張と疲れがたまった時に起こりやすいのが、ぎっくり腰です。
ぎっくり腰は、突然、激しい痛みが起こることから、ドイツ語で「魔女の一撃」などとも言われています。
重い物を持ち上げようとした時や中腰の姿勢から立ち上がろうとした時、急な動作などがきっかけとなり、腰に激痛が走ります。
腰痛が悪化すると、腰椎椎間板ヘルニアになってしまうこともあります。
クッションの役割を果たしている椎間板は、20代になるにつれ、水分や弾力が失われ、線維輪にひび割れなどが生じます。
何らかの圧力が加わり、髄核が線維輪のひびから飛び出すと、神経を圧迫するため、痛みを感じるのです。
その場合の腰の痛みは、腰を曲げていないと立っていられないほど、椅子にも座っていられないほどの痛みで、横になっているのが一番楽だと感じるでしょう。
咳やくしゃみをするだけでも激痛を感じるのです。
腰痛が起こるだけでなく、腰から足先に向けてしびれが出たり、ひどい場合だと排尿障害や坐骨神経痛なども起こると言われています。
色々な処置や療法を行っても神経症状が取れず、日常生活に影響を及ぼす場合は、手術を行うことも珍しくありません。