歯磨きの仕上げにフロス
歯磨きは、1日1回でもきちんと磨く方が、何回もやるよりも効果的だと言われています。
虫歯の菌が増えて虫歯になるまでは、数日かかります。
不十分な歯磨きをして虫歯になってしまったら、数週間~数か月の間は虫歯の部分の汚れが落ちていなかったと考えられます。
このような場合は、1日1回でもきちんと磨く事が重要になってきて、むやみに歯磨きの回数を増やせばいいというものではありません。
虫歯の菌は唾液が多く出る夜に増えるので、寝る前の歯磨きが一番大切です。
もちろん、歯垢を取り除くだけでなく、口臭の原因の食べカスなどを取り除く目的もありますので、食後の歯磨きも重要です。
このような事から子供の歯磨きは、朝と昼は子供が自分で磨き、夜はお父さんやお母さんが仕上げ磨きをするのがお勧めです。
歯と歯の間に隙間が空いていない場合などは、2歳からの小さなお子さんでもデンタルフロスが必要になってきます。
デンタルフロスとは、糸ようじの事で、歯と歯の間の汚れを取るものです。
これは、必ずお母さんかお父さんがしてあげて下さい。
お母さんが目で見て、歯と歯の間に隙間が空いていなかったら、1日1回はデンタルフロスでお掃除してあげましょう。
特に、6歳を過ぎると大人の歯の奥歯が生えてくるので、今までにあった歯と歯の隙間が詰まってなくなってきて、汚れがどんどんたまってしまうので、歯と歯の間の虫歯が急に増えてきます。
夜の仕上げ磨きの時に、デンタルフロスでお掃除してあげて下さい。
小さなお子様用には、片手で使用できるホルダー付きのフロスが便利です。
虫歯を予防する食生活
虫歯を予防するには、しっかりと歯磨きをするだけで良いのでしょうか?もし、あなたが毎日歯ブラシもしているし、フッ素などの予防処置もしているから、虫歯にはならないと考えているのなら、それは違います。
毎日の食生活も非常に大切な虫歯予防の一つです。
それでは、どのような食生活をすると虫歯を予防出来るのでしょうか?飴などの口に入れている時間が長くなるタイプのお菓子や、テレビを見ながらダラダラとお菓子を食べている習慣などが、虫歯になりやすい原因を作っていく積み重ねとなります。
砂糖は効率の良い栄養素で美味しいですが、人間とってそうであるだけではなく、細菌にとってもごちそうなのです。
甘い物の摂り方ですが、砂糖を同じ量摂るとすれば、口の中に長時間砂糖を含んだ食べ物がある方が虫歯の原因になりやすいのはお分かりですよね?お菓子を食べるのであれば、短い時間で一定の量を、甘さのない飲料と一緒に摂るのが理想的です。
また、お菓子を食べるよりは、食物繊維を多く含んでいる果物の方がおやつとしては好ましいのです。
現代社会でお菓子を食べない事は難しいと思われますが、どのような形で摂るのかが重要になってきます。
さらに、糖分を含んだ清涼飲料水を習慣的に飲まないということも大切でしょう。
おやつや食事は時間を決めて食べて、食後にすぐ歯を磨き、飲み物は砂糖を含まないお水やお茶を飲むことを習慣にしていれば、虫歯はかなり防げると思います。
唾液と虫歯予防の関係
唾液は虫歯予防に重要なのでしょうか?唾液というのは、唾液腺という所から出ています。
この唾液腺というのは、奥歯の近くの内頬に2か所、舌下に1か所あり、それぞれ左右対称になっているので、口の中には合計6か所も唾液が分泌される場所があります。
他にも、粘膜の小さな穴からも唾液は分泌されているのですが、唾液の働きは、ビックリするほど多いのです。
それは、虫歯を防いだり、生えてきた歯の表面を硬くしたり、食べ物を噛みやすく、また飲み込みやすくしたり、口の中の粘膜を保護したり、殺菌・抗菌作用をしたり、食べ物をおいしく感じさせたり・・・。
この他にも、まだまだ唾液の働きはあります。
唾液は、虫歯予防には、とても重要なのですね。
あまり噛まないで食事をすると、唾液がきちんと分泌されなくなります。
食べ物を噛めば噛むほど唾液はたくさん分泌され、虫歯予防になるため、虫歯が痛くて良く噛めないという事は、ますます虫歯を作ってしまうという悪循環になっていってしまうのです。
現在では、虫歯予防のために、唾液検査をしてくれる歯科医院もあるようです。
また、虫歯に対する抵抗力も調べてくれます。
唾液の量が少なくなれば、口の中の汚れを流す事ができなくなり、虫歯や歯周病にもなりやすくなります。
唾液をたくさん分泌するためには噛む回数を増やすことが大切ですが、特に、子供の場合は、柔らかい食べ物はすぐに飲み込むので、歯ごたえがある程度あって硬い物を与えるように心がけましょう。