動脈硬化には活性酸素が悪影響を及ぼす
動脈硬化には、活性酸素が大きく関わっていることを知っていましたか?動脈硬化と言えば、コレステロールが原因と考える人も多いのではないでしょうか。
確かにコレステロールが原因だというのは間違いではありませんが、実はこのコレステロールに活性酸素が攻撃を加えることで、コレステロールが酸化してしまうことが動脈硬化の最も大きな原因と考えられています。
活性酸素の攻撃を受け、コレステロールが酸化してしまうと、白血球の一種でマクロファージと呼ばれる細菌や異物を食べる免疫細胞が、コレステロールを限界まで食べ始めてしまいます。
酸化したコレステロールを食べ過ぎてしまったマクロファージは泡沫細胞となり、血管組織に付着し、この泡末細胞が増えることで血管の脂肪層を厚くしてしまいます。
血管の脂肪層が厚くなると、もちろん血流の流れは悪くなり、その結果、動脈硬化を招いてしまうのです。
コレステロールというと、悪いイメージばかりが先行しますが、実際は身体にとってはなくてはならない物質です。
そのため、動脈硬化を予防するためには、コレステロールを除去するのではなく、まず、このコレステロールを攻撃する活性酸素を体内から除去するということを、優先して考えなくてはいけないと言えるでしょう。
コレステロールに悪影響を及ぼす活性酸素の除去には、抗酸化力の高いビタミンEやビタミンCを取ることが効果的です。
抗酸化栄養素を多く摂取し、活性酸素の除去を心がけると良いでしょう。
動脈硬化にはイソフラボンが効果的
動脈硬化には、イソフラボンが効果的といわれています。
動脈硬化の原因と考えられるコレステロールのバランスを整える作用があるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似ており、血液を綺麗にする成分を持つフラボノイドの一種です。
イソフラボンは大豆胚芽に多く含まれ、代表的な食材としては、豆乳や豆腐、納豆やきな粉、味噌などがあげられます。
イソフラボンは適量とされる一日40~50㎎を摂取することで、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やし、さらにコレステロールの酸化を防いでくれるため、動脈硬化の予防には欠かせない栄養素なのです。
実際に、イソフラボンを含む食事を普段の食生活に多く取り入れている日本人は、イソフラボンの摂取量の少ない欧米人に比べると、動脈硬化の発生率が低いという統計結果がでています。
動脈硬化はイソフラボンの他にも、青魚やきのこ、海藻類に含まれるエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸、ダイエタリーファイバーなどが効果的といわれています。
これらの栄養素を含む食材とイソフラボンと一緒に摂取すると、より一層、動脈硬化の予防に効果的です。
動脈硬化になってしまうと、命にかかわる症状が発症する可能性が高くなります。
動脈硬化が気になる方は、イソフラボンという栄養素に注目してみると良いでしょう。
そして、動脈硬化の促進を防ぐためにも、イソフラボンを摂取できる食事メニューを考え、積極的に摂取すると良いですよ。
動脈硬化にはGABAが効果的
動脈硬化には、GABAと呼ばれる、正式名称Y-アミノ酪酸という栄養素が効果的です。
GABAはアミノ酸の一種で、血管の収縮を緩和したり、血行を正常化する効果があり、さらに血中コレステロールの増加を抑制するリトル酸を多く含んでいるといわれています。
また、GABAを摂取することで、血管を拡張し、血圧を下げる効果のあるグルタミン酸を作ることができるのです。
これらの作用が期待できるGABAは、動脈硬化の予防に非常に効果が高いと考えられています。
GABAは玄米や白米、ぬか漬けなどに多く含まれている他、酸素のない状態で置いておいた茶葉にもGABAが蓄積されているといわれており、最近ではGABAを手軽に摂取できるギャバ茶なども売られるようになってきているみたいです。
ギャバ茶は高血圧の人の血圧を下げることができるという臨床の結果があり、動脈硬化の予防や治療にも注目されています。
GABAには、バソプレッシンと呼ばれる抗利尿ホルモンを抑制する働きもあります。
このバソプレッシンを抑制することで、腎臓の働きが活発化し、余分な塩分を排泄することができるため、血圧を下げることができ、動脈硬化の予防になるのです。
それに、GABAには血管を柔らかくする効果まであります。
年齢を重ねると血管の弾力を保つ力が落ちて血管が硬くなり、動脈硬化になりやすくなるので、動脈硬化を進行させないためにもGABAの摂取を意識すると良いでしょう。