更年期に重要な適度な運動
更年期障害には、適度な運動療法が効果的と言われています。
体に不調があったり、憂鬱な気分なのに運動なんてと思うかもしれません。
でも、更年期に体の不調を感じたら、おっくうでも体を動かしてみてください。
運動をしたり、体を動かす事が不足すると、体はたくさんの酸素を必要としなくなってきます。
そうなると、肺活量が減少してきて、体の中の細胞に送り込まれるはずの酸素の量も減ってきてしまうのです。
血液の循環も、一度にたくさんの量を送り出す必要がなくなるので、心肺の機能が衰退していきます。
そして、細胞に送られる栄養素も減ってきて細胞の代謝も悪くなっていくのです。
これでは悪循環の繰り返しですね。
私たちの体は、常に新たな細胞に変えながら健康を維持しています。
細胞の新陳代謝が悪くなると、体の調子が狂ってきて、月経の周期を正常に維持する事が出来なくなるのです。
これが更年期障害を悪化させる原因ともなっています。
適度な運動といっても、運動選手みたいなハードなものは必要ありません。
あまりに激しく運動するのも、活性酸素を発生させて体には良くないのです。
しかし、適度な運動は更年期の体には必要ですし、更年期を予防したり、改善したりするのには有効です。
ウォーキングやストレッチ、ラジオ体操などから始めてみてはいかがでしょうか?手軽に始められる運動からスタートして、疲れたと思ったらすぐに止めてしまってかまいません。
ちょっとずつ体を動かして、徐々に体を運動に慣らしていってください。
更年期の食生活で重要なポイント
更年期障害の食生活で重要なポイントは、まず、一日の摂取カロリーを減らすことです。
更年期の時期の摂取カロリーの目安は、個人差はあっても、1500~1800キロカロリーくらいが理想になります。
更年期になっても、それまでと同じような感覚で食べ続けていると、とても太ってしまうでしょう。
外食をしてしまったり、出来合いのおかずやお弁当などを利用した次の日には、意識して低カロリーで健康的な和食にするなど、日常的に摂取カロリーを意識するようにしてください。
もちろん、食べ過ぎないようにする、なるべく多くの食品を組み合わせて食べるようにする、肉は脂身を避けて、茹でるなど油を減らす調理法を選ぶ、タンパク質は魚や大豆を中心に摂る、ドレッシングなどは食べる直前にかけるなどに気を付けることも大切です。
もし、食事だけでは必要な栄養素を摂りきれないと感じたら、サプリメントで補うのも一つの方法でしょう。
更年期以降、なるべく控えたいものとしては、コレステロールと塩分を多く含んだ食材です。
例えば、肉、レバー、牛乳、いくら、数の子などの動物性食品の脂肪は、一般的にコレステロールや飽和脂肪酸が含まれている量が多いので、これらの食品の脂肪分を多く摂取しすぎると、高脂血症や動脈硬化の原因になります。
また、塩分を多く取り過ぎると、胃がんや高血圧の原因になりますから、料理をする時は、あまり濃い味にする事を避けて、ラーメンやそばなどの汁も塩分が多いので残すようにしましょう。
更年期障害の様々な症状
40代後半から50代にかけての更年期には、いろいろな症状が起こります。
更年期の症状は、全身に現れることが多く、自覚症状があることがほとんどでしょう。
ただ、その症状のつらさは本人にしかわからないことが多く、周囲の理解が得られないこともあります。
更年期障害の原因は、女性ホルモンの分泌量の低下なので、症状として最も起こりやすいのは、月経異常や月経不順などです。
その他に、ほてりやのぼせ、冷えなどもあれば、めまいや頭痛、耳鳴りといった身体の症状から、憂鬱感や不安感、イライラ感、不眠などといった精神的な症状が出る方もいます。
更年期障害の症状には、かなりの個人差があって、更年期の年代を迎えても、それほど気にならないくらいの不調ですむ方もいれば、日常生活を送ることが難しいくらいひどい症状が出る方もいます。
肩こり、手足のしびれ、腰痛などの体の不調やそれまでにないほど神経質になってしまったり、睡眠障害や意欲の低下が起こることもあります。
意欲の低下からうつ病になってしまう方もいるのです。
また、嘔吐や食欲不振などが更年期障害の症状として出ることもあるでしょう。
40代を超えてこのような症状が出たら、更年期障害を疑って病院で一度診察を受けてください。
更年期障害の症状は薬の服用などで緩和することができますし、もしかしたら、そのつらい症状の原因は更年期ではないかもしれません。
更年期の症状だと思っていたら、実は、メニエール病だったり、高血圧や糖尿病だったということもありえます。