痔を放置すると
痔は、余程悪化しなければ、自覚があってもなかなか病院に行かないという方が、すごく多いですね。
やはり、診察にお尻をみせるという事に抵抗のある方が少なくないのでしょう。
ですが、痔は我慢して治るものではありません。
逆に、ほったらかしにしたばかりに、急速に悪化してしまい、大変な事になるケースも珍しくないのです。
痔は初期であれば、簡単な治療ですむ事が多いのですが、病院を避ける方が多い影響で、かなり悪化してからの受診が大半です。
悪化すると、手術が必要になってしまう確率が高くなります。
治療の期間も必然的に長くなります。
最悪の場合、癌の可能性も考えられます。
痔は、悪化すれば慢性化も高い確率で起こりえます。
それでなくとも痔は、再発を繰り返しやすいものですので、どうせ行かなくては治らないなら、できるだけ早期に行くのが賢明ですよね。
最近では、病院の雰囲気もかなり変わってきています。
対応も、不安や緊張、抵抗を考慮し、丁寧で優しいところがどんどん増えてきています。
初めは恥ずかしいかもしれませんが、勇気が必要なのは行くまでです。
肛門科は、そこにいる人の大半以上が同じ悩みを持つ方です。
医師や看護士もその道のプロです。
受診してみれば、恥ずかしがっていた気持ちもきっと自然となくなるはずですよ。
慢性化し、一生痔と付き合う覚悟があるなら放置しても構いませんが、そうでない方は、早めに受診してくださいね。
痔と間違いやすい病気
痔の情報は、最近ではインターネットを利用すれば、素人でも簡単にたくさんの事が解るようになりましたね。
確かに、ある程度の知識を、検索するだけで簡単に知る事ができるのは、とても便利な事です。
しかし、注意しておいて戴きたいのは、このように直接病院に行かないで判断した事が、間違ったものである可能性は、少なからずあるという事です。
痔のような病気の場合、恥ずかしさもあってか、何かと軽視してしまいがちです。
しかし、痔と似た症状で、まったく別の病気があります。
これは、素人では判断できません。
もっとも間違われやすい病気は、大腸癌です。
大腸がんの症状は、排便時に血液が付着した便がでる事や、便が残っている感覚があるなどです。
便秘や下痢を交互に起こすというのも特徴の一つです。
このような症状は、痔の症状にとてもよく似ています。
痔と判断してしまうと、痛みがないのに、病院に行くという事は稀かと考えられます。
癌は、発見が遅れると、取り返しがつかない事になりかねない恐ろしい病気です。
この他にも、大腸ポリープや潰瘍性大腸炎、クローン病などといった、痔と症状が酷似している病気がいくつかあります。
自己判断がどれほど危険か、少しは理解して戴けたでしょうか?こんな大病かもしれないなら、気楽に構えてなんていられないですよね。
思い当たる事が一つでもある方は、安心の為にも、早急に肛門科に相談に行きましょう。
痔の種類
何だか相談しにくいし、あまり知られたくない。
病気の中で、こういった感覚になるのは、「痔」くらいではないでしょうか。
もちろん、探せばその他にも色々とあるかもしれませんが、大病でもなければ、当人に落ち度も特にないはずなのに「恥ずかしい」と感じる病気となると、やはりこれ以外では、かなり珍しいかと思います。
そんな痔にも、細かく分ければ、たくさんの種類があります。
「切れ痔」「イボ痔」などと、一般的にも種類が分けられて表現されているので、多少はご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
痔には、この他にも、外痔核や痔ろうなど、種類がたくさんありますが、基本的には便秘や血行不良が原因である事が大半です。
ただ、種類によって治療法が変わる事がありますので、きちんと把握しておいたほうが安心です。
中には、軟膏や便秘薬などの簡単な処置で治る種類もありますが、手術で切除しないといけない種類の痔もあります。
悪化しやすい種類や、慢性化しやすい種類、大病になりかねない種類など、種類によって本当に特徴も様々です。
種類だけでなく、軽度か重度かなどによっても、もちろん治療法は変わります。
ですので、自分で勝手に判断してセルフケアしてしまうのは、ちょっと危険かもしれません。
是非、専門家に相談し、きちんとした指導の元に治療してください。
特徴だけで自分のタイプを判断するよりも、専門医によってきちんと検査して貰った方が、すごく安心感がありますよ。