更年期 受診
更年期障害かなと思ったら、我慢しないで早めに婦人科を受診しましょう。
最近では、更年期障害専門の外来もあります。
通院できる距離にあれば、更年期障害の専門医がいる更年期障害専門の外来の方がいいですね。
女性の医師が診てくれる女性専門外来もあるので、男性医師に内診されるのに抵抗があるという人は、「Dr.治子の女医ネット」などの検索サイトで探してみてください。
婦人科を受診する時には、脱ぎ着のしやすい服装(タイツやガードルなどは時間がかかるので避ける)をして、顔色がわかるようにナチュラルメイクで、受診の前日の性交は控えます。
汚れていると恥ずかしいからといって、受診する前に膣の中を洗ってしまうとおりものの検査などができなくなるので注意してください。
基礎体温表や月経周期を書いたものがあれば持って行くといいでしょう。
健康保険証は必須ですが、検査で出血することもあるため、生理用ナプキンを用意しておくと安心だと思います。
婦人科によっては、予約が必要なこともありますから、受診の前にHPを確認するか、電話で問い合わせておきます。
若年性更年期障害かもしれないという場合は、一般的な健康診断に乳がんと子宮がんを含む検査を行うレディースドックを受けてみるのもオススメです。
できれば、卵巣腫瘍マーカー検査や更年期障害チェックテスト、メンタルへルスチェックテストなども行ってくれるレディースドックを受けるとよいでしょう。
男性の更年期障害は、男性更年期障害専門外来、もしくは、男性外来に行くか、通院できる範囲内になければ、症状に合わせて該当する病院を受診します。
更年期 ホルモン補充療法
更年期の辛い症状は、ホルモン補充療法(HRT)を行うと劇的によくなることがあります。
更年期障害の症状であるホットフラッシュ、発汗、うつ、不眠、無気力、粘膜の乾燥、関節痛、骨粗しょう症などで日常生活を送ることが困難なら、ホルモン補充療法(HRT)を検討してみるといいかもしれません。
ただし、高血圧症や肝機能障害、子宮筋腫や子宮内膜症、乳がん、子宮体がんなどの持病がある人に対しては、ホルモン補充療法(HRT)を行えないことになっています。
過去に脳卒中や肝硬変、心筋梗塞を患ったことのある人も、ホルモン補充療法(HRT)を受けられません。
ホルモン補充療法(HRT)の方法によって、安全性に大きな違いがあるといわれており、貼り薬と飲み薬では貼り薬の方が副作用が少ないようです。
予想される副作用としては、乳房の張りや不正出血、動脈硬化、冠動脈疾患、頭痛、腹痛、嘔吐などがあります。
長期のホルモン補充療法(HRT)は、乳がんなどの危険性が高まることもあるそうですから、ホルモン補充療法(HRT)を行う際は、半年か一年ごとに乳がん検査、血圧測定、コレステロール検査などの健康診断を受けるようにしてください。
更年期障害の症状に合わせて複数の薬を飲み続けるくらいなら、ホルモン補充療法(HRT)をした方が快適に日常生活を送れる人もいるでしょう。
でも、ホルモン補充療法(HRT)を行っても、副作用であまり辛いのが変わらなかったら、漢方薬や鍼灸治療など、他の治療法の方が合っている可能性もあります。
更年期 かかりやすい病気
更年期以降にかかりやすい病気としては、子宮体がん、乳がん、卵巣がん、卵巣膿腫、子宮筋腫、子宮下垂や子宮脱、動脈硬化、心筋梗塞、狭心症、高脂血症、高血圧症、バセドウ氏病、膀胱炎、糖尿病、萎縮性膣炎(老人性膣炎)、骨粗しょう症などがあげられます。
女性ホルモンの減少により、更年期以前よりも病気にかかりやすくなりますから、定期的に健康診断などを受けた方がいいかもしれません。
中には、自覚症状があまりない病気もありますが、ちょっとでも不調を感じたら、面倒がらずに病院で検査するようにしてください。
更年期以降は、基礎代謝が落ちますから、今まで以上に太りやすくなります。
太ることでかかりやすくなる病気も多いので、規則正しく健康的な食生活や適度な運動を心がけましょう。
更年期には、肩こりや腰痛がひどくなることもありますし、動悸や息切れ、胸部不快感などの症状がでることもあるようです。
のぼせや冷えが同時に起こったり、めまいや耳鳴り、不眠、頭痛など、様々な不快感が起こることがあるので、更年期による体の不調なのか、病気によるものなのか、判断がつきにくいと思います。
不快な症状が、我慢できないほど辛かったり、頻度が高かったり、長引くようなら、念のため、病院に行った方がいいでしょう。
漢方薬や鍼灸治療、サプリメントなども上手に取り入れると、不快な症状を緩和できるかもしれません。
更年期の前と後では、女性の体の状態は大きく変わります。
無理をせずに、体をいたわるようにしてください。