めまいからの耳の病気
めまいの原因として考えられるのは、耳の異常がほとんどです。
時には、脳の病気によるめまいもありますが、大半は耳の病気です。
その中で最も多いのは、良性発作性頭位めまい症です。
朝、起床した時に頭を動かしたり、頭をある特定の位置に移動させると、回転性めまいが起こることがあります。
若い人に多く、大抵の場合は、二、三週間で治まるでしょう。
メニエール病もめまいを起こす耳の病気として有名です。
メニエール病は、回転性の激しいめまいと共に、吐き気や嘔吐を伴います。
難聴や耳鳴りなどの症状も起こり、とても辛い病気です。
これは早期発見・早期治療が大事な病気なので、症状が出たら様子をみないで、すぐに病院に行ってください。
前庭神経炎という病気もめまいを起こします。
突然、激しい回転性のめまいが起こり、悪心や嘔吐も伴うでしょう。
ただ、メニエール病とは違い、難聴や耳鳴りなどの症状は出ません。
発症してから一週間くらいは歩行が困難になります。
三週間くらいで、めまいは治っていきますが、半年くらいは動く時にふらつきが見られるでしょう。
突発性難聴でも、半数の人にめまいの症状がみられます。
めまいの症状が酷いために、難聴に気が付かないこともあるようです。
その他にも、中耳炎や外リンパ痩、内耳炎などがあります。
このように、めまいによって考えられる耳の病気は、たくさんありますから、めまいの症状が出たのであれば、すぐに病院に行った方が良いですね。
突発性難聴とは
突発性難聴とは、その名の通り、突発的に難聴になる病気の事です。
全く原因が思い当たらないのに、ある日突然、片方の耳が聞こえにくくなってしまうのです。
過去に耳の病気などになったことが無い方が、突然、耳が聞こえにくくなってしまったら、びっくりしてしまいますよね。
原因がわかっていない病気の一つです。
考えられる原因には、ウイルス感染説と内耳循環障害説の二つがあります。
ウイルス感染説では、風邪のウイルスが内耳の細胞に感染して起こる病気だと考えられています。
もう一つの内耳循環障害説は、内耳の血管が何らかの理由により詰まったり、痙攣を起こしてしまったりして、血流が悪くなるのが原因と言う説です。
ただ、原因ははっきりとしませんが、発症してからすぐに治療を開始すれば、治りやすい病気です。
細胞が死んでしまったら治るものも治らなくなってしまいますから、早期発見・早期治療が重要です。
突発性難聴の治療は、原因と考えられている二つの説により、ステロイド剤が使われています。
ステロイド剤は抗炎症作用が強いため、症状を軽減させると考えられているのです。
また、血管拡張剤も使われます。
血管を広げて血流を良くすることで、聞こえやすくするのですね。
これらの治療により、半数近くは完治します。
しかし、治療開始が遅れれば遅れるほど、完治率は下がってきます。
難聴が残ってしまったり、全く治らなかったりしてしまうのです。
耳の聞こえがおかしいと思ったら、すぐに病院に行きましょう。
メニエル病とは
メニエール病と聞いても、一体どんな病気なのかわからない方も多いと思います。
メニエール病は、簡単に言うと耳の病気です。
症状は、ぐるぐると目が回るような激しいめまいや耳鳴り、難聴など様々です。
時には、吐き気、嘔吐などが起こる場合もあります。
人それぞれ、症状が違うようです。
突然、目が回るようなめまいに襲われたら、驚いてしまいますよね。
しかも、そのめまいは長いと30分ほど続くこともあるのです。
どうしてその様な症状が起こるのかというと、耳の内耳が内リンパ水腫を起こしてしまい、神経を圧迫するからと言われています。
耳の内耳というのは、骨と膜で構成されており、膜の内側にはリンパ液(内リンパ液)があります。
この内リンパ液がうまく調整されずに過剰になってしまうと、それによって内リンパ水腫が作られてしまうのです。
これが神経を圧迫して、めまいや耳鳴り、難聴などの症状が起こってしまうようです。
しかし、なぜ、内リンパ液の調整がうまくいかなくなるのか、今のところその原因はわかっていません。
リンパ液は、三半規管などの様々な器官と繋がっている為に、色々な症状が起こってしまいます。
このように書くと、メニエール病は、怖い病気のように思うかもしれません。
でも、メニエール病は初期の段階で発見し、適切な治療を行えば完治する病気です。
症状が悪化してから病院に行ったのでは、治療が困難になってしまいますから、少しでもおかしいと感じたら、すぐに病院に行ってください。