糖尿病になりやすい人とは
糖尿病にも様々な種類があります。
中には遺伝的要因やウイルスが原因ではないか?とされている糖尿病もあります。
しかし、日本国内の糖尿病患者の90%以上(95%以上という説もある)は、2型糖尿病で、この2型糖尿病の原因は長年の不摂生であると言われています。
いわゆる成人病というものです。
糖尿病では痩せなければならないと思っている人も少なくないでしょう。
実際、糖尿病は太っている人の方が圧倒的に多く、その病状の性質から、多くの場合は食事量を減らす・1日に摂取する食事の糖分やカロリーを落とすなどダイエットしなければならないケースが殆どだからです。
しかし、太っている人しかならないか?といえば決してそんなことはありません。
2型糖尿病の原因は、体内で作られたインスリンが分解できる以上の糖分を摂取してしまっていることで、分解されない糖分が体内に残ってしまう状態です。
多くの場合、それは摂取する食事の量が多すぎるのが原因なのですが、実は食べ物とは限りません。
例えば、日本酒や果実酒は、思いの外、多くの糖分を含んでいます。
ですから、痩せ型体型でも大酒飲みの人の場合、特に果実酒や日本酒を好んで飲む人の場合には、お酒の糖分が過剰摂取となり、糖尿病を引き起こすことがあります。
ただ、一般的には、やはり太っている人は日頃から糖分摂取が多い傾向があり、過食する習慣が身についてしまっていることが多い為、太っている人は要注意といわれています。
糖尿病からなる合併症
糖尿病は様々な合併症を引き起こすことでも知られています。
ですから、むしろ、合併症を恐れている人の方が多いのではないでしょうか?糖尿病の三大合併症と呼ばれるものは、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害の三種です。
これらの三種は、糖尿病に特有な合併症で、いずれも進行すると大変大きな障害をもたらします。
糖尿病網膜症が進めば失明、糖尿病腎症が進めば人工透析が必要となり、糖尿病神経障害が進めば最悪は手足などの壊死による切断が必要となるような恐ろしい病です。
しかし、糖尿病がもたらす合併症はそれだけではありません。
大血管障害を引き起こす為、更に様々な症状を引き起こす合併症が発症する危険があります。
大血管障害によって引き起こされる病は、主に動脈硬化です。
動脈硬化は、その発症した部位により様々な症状を引き起こします。
心臓の血管で起きた場合には狭心症や心筋梗塞を起こし、即、命の危険に関わります。
また、脳で起きた場合には脳梗塞や脳出血を引き起こしますから、やはり、即、命の危険に関わりますし、仮に助かったとしても身体に障害が残ることも多い病です。
足の動脈で起こった場合には閉塞性動脈硬化症を引き起こし、進行すると足先から壊疽を起こしてしまうでしょう。
このように、糖尿病自体はあまり深刻な自覚症状がありませんが、その合併症は大変深刻な症状や命の危険をもたらすのです。
ですから、自覚症状がなくても、早いうちから治療と予防を心がける必要があるのです。
糖尿病の種類
糖尿病には様々な種類があります。
糖尿病を大きく分類すると、1型糖尿病(自己免疫性・突発性)、2型糖尿病、特定の機序・疾患による糖尿病、妊娠糖尿病があり、それぞれ要因・治療法が異なります。
1型糖尿病は、インスリンを作る細胞が破壊されることが原因で、インスリンが体内で製造できない為、インスリンが殆ど無い、もしくは、全く無い糖尿病です。
子供や若い人の発症が多い為、小児糖尿病・インスリン依存型糖尿病と呼ばれることもあります。
その原因は解明されておらず、遺伝やウイルスが原因ではないかという仮説が一般的に認められています。
そして、日本の糖尿病患者の90%以上は2型糖尿病と言われています。
2型糖尿病は、一般的には成人になってから発症するもので、長年の不摂生が原因の生活習慣病の一つです。
肥満や運動不足などによって、体内のインスリン分泌能力以上にインスリンが必要となります。
結果、体内のインスリンが不足となり、糖尿病を発症してしまうのです。
特定の機序・疾患による糖尿病は、遺伝子異常による糖尿病と他の疾患による合併症としての発症に分けられます。
膵外分泌疾患、内分泌疾患、肝疾患、薬剤や化学物質の副作用、感染症、免疫機序、その他の遺伝的症候群などが知られています。
妊娠糖尿病は、妊娠によって発症する糖尿病をさし、妊娠前から糖尿病だった場合は糖尿病合併妊娠といい、別の分類です。
妊娠するまでは健康体だったのに、妊娠によるホルモンバランスの崩れが原因で血糖値が上がって発症すると考えられています。