うつ病解消の認知療法とは
うつ病を解消するために試してもらいたい療法の一つに、認知療法があります。
うつ病解消のための認知療法については、本なども出ていますが、うつ病を患っている本人が、本を読んで実践していくのは難しいと思います。
認知療法に取り組んでいる病院やクリニックを受診してみるといいでしょう。
それでは、認知療法とは一体どういうことをするのでしょうか?まずは、うつ病になりやすい性格や考え方を変えていく必要があります。
抑うつ的な感情や考え方、行動について、その歪みを修正していくことになります。
修正していくことで、マイナス的な思考の改善がみられ、それによってうつの症状が軽快することがあるのです。
人は誰でも自分の考え方に捉われてしまいがちになります。
「私はあの人から嫌われている」「私は必要とされていない」などと、思い込んでしまうこともあるでしょう。
でも、それは自分がそう考えているだけで、実際には全く違うことも多いはずです。
認知療法では、なぜそう思ったのかを検証し、そういう考え方を修正していきます。
ストレスを上手に解消する方法や嫌なことがあった時の気持ちの切り替え方なども学ぶことができるでしょう。
人の性格や考え癖は、持って生まれたもので一生治らないと思っている人も多いですが、そんなことはありません。
本人が変えたいと思えば、いくらでも変えることができるのです。
認知療法は、薬物療法と併用して行うこともあります。
うつ病は放置すると悪化していく危険性が高いので、早めに治療を受けてくださいね。
うつ病解消の対人関係療法
うつ病克服の療法の一つに、対人関係療法というものがあります。
認知療法や行動療法と違い、聞き慣れない言葉だと思いますが、これは一体どういうものなのでしょうか?対人関係療法というのは、現在の対人関係にスポットを当てた短期行動療法のことです。
しかし、対人関係なら誰でもというわけではありません。
親や配偶者、恋人などの「重要な他者」との現在の関係についてカウンセリングを行うものです。
例えば、ある人間関係でうつになった場合でも、その当事者である相手に焦点を置くわけではありません。
その後の家族との対人関係について、問題点を挙げて、改善を図っていくものです。
うつ病を患ったことによる家族との関係の悪化を防止する療法であるというのが正しいかもしれません。
うつ病を患うと、家族との関係にも変化が起きます。
うつ病患者を支える家族には、かなりの負担がかかってくるものです。
それによって、今まで上手くいっていた関係が悪くなってしまうこともあります。
うつ病にかかってしまったせいで、家族との関係が悪化してしまえば、うつ病がさらに重症化してしまうかもしれません。
対人関係療法は、こういった対人関係の改善を図るというのが目的です。
この療法はある程度マニュアル化しており、きちんと定義付けされているので、有効性も検証されています。
今はうつ病だけでなく、手を加えて摂食障害やPTSD(外傷後ストレス障害)などにも効果を発揮しているようです。
うつ病解消の行動療法
うつ病の行動療法とは一体どういうことをするのでしょうか?うつ病にかかると、生活習慣が乱れてしまうことが多いです。
そのためにさらに精神状態が悪化し、悪循環を繰り返してしまいます。
一度に規則正しい生活に戻すのは負担になりますから、少しずつ、簡単な計画を立てて、実行していくようにします。
それを実践することで、達成感が得られます。
達成感が得られることで、自信に繋がっていきます。
自信を取り戻すことは、うつ病を克服する上で、とても大切なことです。
例えば、「明日は朝7時に起きるようにする」「22時に布団に入る」「テーブルの上を片付ける」「本を10ページ読む」などの簡単な目標から設定しましょう。
そして、それが出来て自信が持てたら、次はワンランク上の計画を立ててみます。
まずは、無理をしなくても続けられることを少しずつ行っていくのが大切です。
うつ病を患うと、自分ではやらなければと思うのに、行動することが出来ません。
そうして自信を失っていくことが、うつ病を悪化させていく原因になってしまいます。
端から見たら簡単な目標であっても、うつ病の人がそれを成し遂げることは大変なことなのです。
簡単な目標でも、コツコツと続けていくうちに、ちょっとずつ規則正しい生活に修正していくことができます。
最終的には、仕事や学業、家事などに復帰できるようになるでしょう。
これが行動療法というものです。
時には、薬物療法や認知療法などと併用することもあります。