動脈硬化に効果的な運動療法
動脈硬化に効果的なのは、有酸素運動です。
有酸素運動の中でも手軽にできて、特に動脈硬化に効果的な運動はウォーキングでしょう。
他にも、ジョギングや水中歩行、水泳なども、動脈硬化の予防や改善には有効な有酸素運動です。
続けにくいような激しい運動や器具を使うような運動は必要ありません。
ウォーキングなら、今日からでもスタートできますね。
有酸素運動をすることで、善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減らし、コレステロールのバランスを整えることができます。
また、溜まってしまっている体内のコレステロールを燃焼させることもできますし、血管にコレステロールが付着するのを防ぐこともできるのです。
習慣的に有酸素運動をすることで、動脈硬化の予防だけでなく、改善効果も期待できるでしょう。
運動をすることで身体に起きる変化は他にも、血流が良くなり、血管が太くなります。
血管が太くなり、血流が良くなると血圧を下げる事ができ、血管の弾力性のなさも改善されますよ。
運動療法は、ただ運動量を増やすことが良いのではありません。
一度に過度の激しい運動をしても身体に負担がかかってしまったり、毎日続けることが苦痛になってしまいますので、一回15分以上で少し汗ばむ程度、会話が可能なくらいのペースを保って運動を行うと良いでしょう。
日々の運動が動脈硬化予防としての効果を発揮するまでには、半年から一年くらいはかかると考えられています。
動脈硬化が心配な方は、すぐ運動療法を取り入れた生活を始めて、自分のペースで続けていくと良いでしょう。
動脈硬化には活性酸素が悪影響を及ぼす
動脈硬化には、活性酸素が大きく関わっていることを知っていましたか?動脈硬化と言えば、コレステロールが原因と考える人も多いのではないでしょうか。
確かにコレステロールが原因だというのは間違いではありませんが、実はこのコレステロールに活性酸素が攻撃を加えることで、コレステロールが酸化してしまうことが動脈硬化の最も大きな原因と考えられています。
活性酸素の攻撃を受け、コレステロールが酸化してしまうと、白血球の一種でマクロファージと呼ばれる細菌や異物を食べる免疫細胞が、コレステロールを限界まで食べ始めてしまいます。
酸化したコレステロールを食べ過ぎてしまったマクロファージは泡沫細胞となり、血管組織に付着し、この泡末細胞が増えることで血管の脂肪層を厚くしてしまいます。
血管の脂肪層が厚くなると、もちろん血流の流れは悪くなり、その結果、動脈硬化を招いてしまうのです。
コレステロールというと、悪いイメージばかりが先行しますが、実際は身体にとってはなくてはならない物質です。
そのため、動脈硬化を予防するためには、コレステロールを除去するのではなく、まず、このコレステロールを攻撃する活性酸素を体内から除去するということを、優先して考えなくてはいけないと言えるでしょう。
コレステロールに悪影響を及ぼす活性酸素の除去には、抗酸化力の高いビタミンEやビタミンCを取ることが効果的です。
抗酸化栄養素を多く摂取し、活性酸素の除去を心がけると良いでしょう。
動脈硬化にはイソフラボンが効果的
動脈硬化には、イソフラボンが効果的といわれています。
動脈硬化の原因と考えられるコレステロールのバランスを整える作用があるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似ており、血液を綺麗にする成分を持つフラボノイドの一種です。
イソフラボンは大豆胚芽に多く含まれ、代表的な食材としては、豆乳や豆腐、納豆やきな粉、味噌などがあげられます。
イソフラボンは適量とされる一日40~50㎎を摂取することで、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やし、さらにコレステロールの酸化を防いでくれるため、動脈硬化の予防には欠かせない栄養素なのです。
実際に、イソフラボンを含む食事を普段の食生活に多く取り入れている日本人は、イソフラボンの摂取量の少ない欧米人に比べると、動脈硬化の発生率が低いという統計結果がでています。
動脈硬化はイソフラボンの他にも、青魚やきのこ、海藻類に含まれるエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸、ダイエタリーファイバーなどが効果的といわれています。
これらの栄養素を含む食材とイソフラボンと一緒に摂取すると、より一層、動脈硬化の予防に効果的です。
動脈硬化になってしまうと、命にかかわる症状が発症する可能性が高くなります。
動脈硬化が気になる方は、イソフラボンという栄養素に注目してみると良いでしょう。
そして、動脈硬化の促進を防ぐためにも、イソフラボンを摂取できる食事メニューを考え、積極的に摂取すると良いですよ。