動脈硬化と高血圧の関係
動脈硬化と高血圧は、切っても切れない関係だといわれています。
動脈硬化になると高血圧になるといわれており、逆に高血圧だと動脈硬化になるといわれているのです。
動脈硬化とは、動脈の内側に血液の不純物が堆積して血管が細く硬くなる病気です。
血管が細くなると動脈内を流れる血液の圧力が高くなりますし、血液が通りにくくなるので心臓に負担がかかるようになってしまいます。
一方、高血圧というのは、何らかの原因によって血管内の圧力が高くなる症状をいいます。
これはコレステロールが溜まるだけが原因ではなく、飲酒であったり、何らかの心臓疾患であったりと原因は様々です。
ですが、動脈硬化で動脈が細く硬くなると高血圧になりやすいのは事実ですし、高血圧になる人の血管が硬くなりやすいのも事実です。
このため、動脈硬化と高血圧はワンセットで考え、治療法や改善方法が提案されることが多いでしょう。
いずれにしても、この両者は「成人病」の代表で、生活習慣が大きく関係している病気です。
身体の老化にも起因する面が多々あるので、特に高齢者で肥満の人は気をつけなければならない病気ですね。
老化は已む無しとしても、生活習慣に起因する部分は、生活習慣を改善することで病状改善にも繋がるはずです。
生活改善の中でも食事内容がとても重要で、脂肪分や糖分を控えた栄養バランスの良い食事を心がけ、ダイエットをする事で病状の改善がみられることも少なくありません。
動脈硬化とストレスの関係
ストレスと動脈硬化には密接な関係があるというのが、最近では一般的な認識になっています。
でも、実際にストレスがどれだけ動脈硬化と深い関係があるのかという事に関しては、案外危機感を感じていない人の方が多いようです。
ストレスとは、「精神的に感じるあまり好ましくない状況」という認識の人がほとんどでしょう。
これといった明確な境界線がないため、どの程度の精神的苦痛がストレスと呼べるものなのかというのが曖昧なのも危機感を感じにくい理由の一つでしょう。
大人だけでなく子供でも、日々何らかのストレスには晒されていますし、同じ状況に陥っても人それぞれ感じ方は様々ですから、激しい苦痛と感じる人もいれば、大したことではないとほとんど苦にならない人もいるものです。
ですから、「何がストレスか、どの程度なら動脈硬化の進行に関わるほどであるのか」というのは医者でも説明出来ません。
ですが、精神的なストレスが実際に肉体的な変化をもたらすのは事実です。
それは本人に自覚症状がないだけで、ストレスを受けると人間の体内では変化が起きているからです。
ストレスによって、交感神経からはノルアドレナリンという物質が分泌されます。
ノルアドレナリンには心拍数を上昇させる働きがあるため、血圧が上昇します。
つまり、この状態が長期間続くと、結果的に心臓に多大な負担をかけることになりますし、血管にも負担をかけることになり、動脈硬化を進行させてしまうのです。
動脈硬化の症状
動脈硬化は、動脈が硬くなってしまう症状のことをいいます。
その原因は主にコレステロールで、血液中のコレステロールが多いと、徐々に血管の内側に溜まっていき、そのために動脈の血管が徐々に分厚くなっていき、硬くなってしまいます。
動脈は体中に血液を送る太くて重要な生命に関わる血管ですが、その血管がコレステロールなどが溜まることによって硬くなってしまうと、血液の流れが悪くなります。
コレステロールは血管の内側に溜まっていくので、血管が硬くなるだけではなく、血管の血が通る部分が細くなってしまうのです。
このため、スムーズに血液が流れなくなり、様々な症状を引き起こす原因となります。
これらの症状は、日常生活を送っている状態では本人に自覚症状がほとんどなく、全く気がつかずに生活している人が多い生活習慣病の一つです。
動脈硬化は、生命に関わるような重大な疾患を併発したり、突然大きな症状が現れて初めて気がつくことも少なくありません。
動脈硬化が引き起こす病や併発しやすい病は、命に関わる重大な症状であることが多いため、出来るだけ早く発見して治療を行ったり、病状が悪化しないように生活習慣を改善する必要があります。
特に、肥満傾向の方や中高年の方は、なるべく率先して健康診断を受けるようにしましょう。
血管が硬くなるといっても、その症状が現れる部位は人それぞれですから、自分で血管を触って判断出来るというようなものではないのです。