男性不妊
男性不妊の検査は、女性に比べて簡単だといわれています。
男性不妊の代表的な要因としては、精液の中に精子がいない無精子症や精子がいても数が少なかったり、精子の運動率が低い、精子の奇形率が高いなどです。
男性不妊を大きく分けると、正常な精子が作れない、精子を運ぶ経路に何らかの障害がある、性交や射精ができないとなり、それぞれ原因に合わせた治療が必要になります。
薬物療法や手術、カウンセリングなどで症状が改善されて妊娠に至るケースもありますが、「不妊の原因が自分にあることを認めたくない」、「仕事が忙しい」などの理由から不妊検査や不妊治療に積極的になれない男性も多いでしょう。
特に、近年では、環境ホルモンなどの影響で精子の数が減少しているという研究結果も報告されており、男性不妊はますます増加傾向にあります。
さらに、仕事のストレスや精神的な要因でパートナーとの性交渉が困難になる男性も増えていますから、「不妊の原因は女性にある」というイメージは、今や逆転しているのです。
女性が原因の不妊の場合は、つらくても女性自身が通院すればまだ改善の余地はありますが、男性が原因の不妊、もしくは、お互いに原因がある不妊の場合は、不妊検査や不妊治療に積極的でない男性を説得することから始めなければならず、ともすれば、夫婦仲をこじらせてしまいかねません。
不妊検査には協力的でも、自分に原因があることがはっきりすると、急に不妊治療には消極的になってしまったり、男性としてのプライドから医師の問診にウソをついたりする可能性も高いでしょう。
女性不妊
女性不妊は、大きく分けると、排卵に障害がある、卵管に障害がある、子宮に障害がある、子宮頸管に障害があるになります。
最も多い要因は、排卵に何らかの障害があるケースで、女性不妊の要因の三割から四割を占めているのです。
排卵障害は、ストレスや極端なダイエットなどが原因でも起こりえますし、月経がきているのに無排卵だということもあります。
次に多いのが、卵管に障害があるケースです。
自分でも気づかないうちに、クラミジアなどの性病にかかっていて、それが要因となったり、虫垂炎といった手術が要因になることもあります。
自律神経の異常によっても卵管に障害が発生する可能性があり、女性なら誰にでも起こりうる要因だといえるでしょう。
子宮に障害があるケースは、具体的にいうと、子宮の形や位置、機能などに問題があり、受精卵を着床させられないのです。
子宮筋腫や子宮内膜症なども、子宮に障害があるケースになります。
子宮頸管に障害があるというのは、子宮の入り口が小さすぎて精子を中に通すことができなかったり、子宮頸管から分泌される粘液に抗精子抗体があって、精子の運動を止めてしまうケースなどです。
女性不妊の要因は、不妊の検査を受けるまで気づかないことも多く、検査自体にも時間がかかってしまいます。
また、人によっては検査で痛みを感じる人もいますから、なかなか検査を受けようという決心ができないかもしれません。
生理不順などの自覚症状がないなら、二、三ヶ月くらい基礎体温をつけながら、不妊にいいといわれる民間療法を試すのも一つの方法だと思います。
二人目 不妊
二人目不妊というのは、一人目は割とすんなり授かれたのに、二人目がなかなか妊娠できないことをいいます。
一人っ子もかわいそうだから、そろそろ兄弟を・・・なんて思っているのに、がんばっても妊娠できなくて、一人目がいるのにどうして!?と悩む夫婦も多いそうです。
一人目は出産できたのだから、お互いに不妊要因なんてないはずと考えてしまいがちですが、一人目の時に比べて、お互いに年齢も上がっていますし、大抵の場合、忙しさだって増しています。
仕事や子育てで一人目の時よりもストレスを感じているかもしれません。
赤ちゃんを授かるというのは、本当に微妙なタイミングとお互いのコンディションが大切なのです。
意識してない時には自然に噛み合ったのに、二人目がほしいと意識した途端に、それがプレッシャーになって上手くいかないというケースも多いでしょう。
思い切って不妊検査を受けたのに、どちらにも原因がなくて、さらに追い詰められてしまったという話もあります。
それでも一人いるからという気持ちと、どうしてももう一人ほしいという気持ちで揺れ動いてしまうことも多いようです。
特に、一人目が女の子の場合は、「次は男の子を!」という周囲の圧力も強いかもしれません。
ですが、そもそも、不妊症の定義である「定期的な」性交渉とは、最低でも週に一回です。
排卵日付近なら毎日してもいいくらいで、排卵日(だと思っている日)に一回して妊娠できないから不妊症というものではないのです。
二人目を諦めたら自然にできたというケースもありますから、できればあまり思い悩まず、どうしても二人目がほしいなら、早めに医師などに相談してみましょう。