難聴と騒音・大きな音の関係
難聴になりやすい人といっても、難聴の原因には様々なものがあるので、完全に特定する事はできません。
つまり、難聴になる可能性は、ほとんどの方にあるんですね。
でも、特に、日常的に大きい音に耳をさらしている時間が長い人は、難聴になりやすいといえるでしょう。
耳は、鼓膜を振動させる事によって音を伝えますよね。
小さな音なら、振動は小さくなり、大きい音なら、振動は大きくなります。
人間の体は、基本的にどこも消耗します。
ですから、耳も、酷使していれば、寿命が縮まってくるのです。
耳が聞こえにくいと、さらに大音量になりますよね。
弱れば弱るほどに、消費を加速してしまうという事です。
最近は、音楽を大音量で聞きながら通勤や通学をしている方をよくみかけるようになりました。
若い人にも難聴が多くなっているのは、これも関係しているのかもしれませんね。
パチンコ店で働く方や、音楽関係の仕事をしている人も、同様に難聴になりやすいといえるでしょう。
何となく大音量にしていただけなら、意識して大きい音を避ければいいのですが、仕事だとそうはいきませんよね。
耳栓などを利用するのも一つの手ですし、それが無理なら、仕事以外の時間だけでも、耳を休ませてあげましょう。
少々聞こえづらくてもテレビを小さな音にしてみたり、音楽を聴く時間を減らしてみたり、できる範囲で気をつけてあげるだけでも、違ってくるはずですよ。
難聴と食生活の関係
難聴には、突発性難聴やウイルス性難聴など、様々なものがあります。
これらのすべてにあてはまるわけではありませんが、一部の難聴には、食生活の改善が有効といわれています。
まずは、栄養バランスを考えた、偏りのない食事を心掛けましょう。
これを大前提として、難聴に有効な栄養素も、意識して摂取するようにしてください。
難聴にいいといわれる栄養素は、ビタミンB群です。
ビタミンB1とビタミンB2は、難聴の改善の為の薬にも使用されています。
理想は、食事で摂取する事ですが、どうしても難しい場合は、サプリメントなどを利用しての摂取でもかまいません。
ビタミンB群を豊富に含んでいる食材は、ごまやピーナッツ、レバー、豚肉、大豆などです。
ビタミンCは、ストレスに効くとされているので、これも難聴予防には有効でしょう。
柑橘類を始めとするフルーツは、ビタミンCが豊富です。
イライラ防止には、カルシウムが大切です。
これは、牛乳が一番手軽ですね。
あわせて、たんぱく質もしっかり摂りたいところです。
肉や魚、卵を食べれば、アミノ酸でたんぱく質をつくるのを助ける事もできます。
食生活に気をつける事は、直接的な難聴予防だけではなく、健康維持にも繋がります。
難聴患者には、野菜不足の人が多いというデータもありますから、野菜中心の食生活をしてみるといいかもしれませんね。
とはいっても、野菜だけ食べるというのはあまりオススメできません。
あくまでも栄養バランスのいい食事というのが基本です。
ウィルスが原因で難聴になる
難聴になる原因には、様々なものがあります。
ウイルス性の感染症によるものも、難聴になる原因の一つです。
難聴の原因になりえるウイルス性の感染症とは、子どものうちにかかる可能性が高い病気である、「おたふく風邪」「はしか」「風疹」「帯状疱疹」などです。
インフルエンザも、難聴の原因になる感染症です。
これらの病気は、感染・発症すると、内耳を炎症させます。
これを「ウイルス性内耳炎」といいます。
症状としては、難聴だけでなく、耳鳴りやめまいも起こります。
難聴は、原因となる病気によって、進行具合が違ってきます。
例えば、おたふく風邪であれば、いきなり難聴になる事が多々あります。
おたふく風邪からくる内耳炎の場合は、どちらか片方の耳に起こる事がほとんどです。
ただし、稀に両耳のケースもありますので、絶対ではありません。
はしかが原因で起こる内耳炎は、両方の耳に難聴がみられます。
比較的重度の難聴を起こすのが、この感染症からくるものの特徴ですね。
帯状疱疹が原因で起こる内耳炎は、人によって症状が違います。
片方の耳に軽度の難聴が起こるケースもあれば、両方の耳がほとんど聞こえなくなるケースまであります。
特徴らしい特徴はありません。
ウイルス性内耳炎からくる難聴は、特効薬や有効な治療が現段階でもまだ解っていません。
できるだけ早期に予防接種をしておく事が、唯一の予防法といわれています。
予防接種は年齢によって制限のあるものも多いので、その範囲でできるだけ早期に受けるようにしましょう。