痔になりにくいサドル
痔になってしまったら、自転車に乗るのは辛いですね。
しかし、通勤や通学などで、どうしても自転車に乗らなくてはならないとなったら、思い切ってサドルを変えてみてはいかがでしょうか。
残念ながら、「痔」になってしまった人用のサドルというのは、ありません。
もちろん、痔になりにくいサドルというものもありません。
けれども、長時間サイクリングする人向けに、お尻に負担を掛けない設計になっているサドルはあります。
サドルの真ん中に穴が空いていて、振動が伝わりにくくなっているものです。
お尻に負担が掛からないということは、すなわち痔にも振動が伝わらずに自転車に乗れるということになります。
また、サドル自体はそのままで、サドルにカバーを付けるタイプのものもあります。
そのカバーは、GEL(ゲル)で出来ていて、お尻に優しい仕様になっています。
GELは、衝撃を吸収してくれますので、お尻には負担が掛かりません。
GELは、カバーだけではなく、サドル自体にもGEL入りというものもあります。
部分的に柔らかくなっているので、長時間自転車に乗る人にとっては、お尻も痛くならずに最適なサドルと言えるでしょう。
見た目にも、GEL入りカバーよりも、かっこよくできていて、男性の方にも人気です。
しかし、GELの部分の布地が破れてくると、劣化が早くなります。
お尻にも痔にも優しいサドルです。
高い買い物ではありませんが、大切に扱えるといいですね。
下痢でも痔になる
「痔」と聞くと、ほとんどの方は「便秘が原因」だと考えると思います。
しかし、下痢でも痔になります。
「切れ痔」には、便秘により硬くなった便を排出する時に、肛門を傷つける場合と、下痢による場合と2つの理由があります。
下痢になると、排便を我慢するために肛門を締め付けます。
そして、お腹には莫大な圧力が掛かります。
この肛門を締め付ける力とお腹に掛かる力の2つが、下痢便を出す時に肛門を傷つけるのです。
水のような下痢便が、ウォーターカッターのような役割になってしまい、肛門を切ってしまうのです。
また、下痢になったことで、トイレットペーパーで何回も拭くことになります。
その摩擦によって、肛門を傷つけてしまう場合もあります。
「痔ろう」は下痢が原因で起こります。
肛門にある「歯状線」は、ごくわずかな隙間があります。
通常の形のある便でしたら、その隙間には入り込まずに排出されます。
しかし、下痢便は液状なので、その隙間に入り込んでしまうのです。
下痢便の中には、大腸菌などの細菌も含まれています。
それらの細菌が、歯状線の中に入り込み、化膿させて痔ろうになってしまうのです。
下痢になってしまったら、お腹に圧力を掛けないようにすると、痔を防ぐことができます。
また、必要以上の水分摂取は控え、お腹をカイロなどで温めて、大腸の機能を復活させましょう。
また、ウォシュレットなどを活用し、トイレットペーパーでの摩擦を軽減させるのも1つの方法でしょう。
痔の出血量
排便時に、血が付いていたらびっくりしますね。
ほとんどの方は、そのような場合「痔」だと思うことでしょう。
痔による出血にも、色々あります。
女性に多い「切れ痔」は、便秘などで硬くなった便を出す時に、肛門を傷つけてしまうために起こります。
排便の時に痛みを強く伴います。
出血量は、トイレットペーパーに少量付く程度だったり、ポタポタと垂れるほどの出血がある場合もあります。
また、「イボ痔」も多くの方に見られる症状です。
便秘によって排便時に力むことで、静脈がうっ血して起こります。
この場合も、出血量は少量の時もあれば、便器一杯に血が出て貧血を起こしてしまうなど症状も様々です。
そして、「痔ろう」も出血を伴います。
「痔ろう」は男性に多く見られます。
肛門の周りが赤く腫れて、強い痛みがあります。
高熱が出る場合もあります。
腫れの中にある膿を出してしまえば、痛みは無くなります。
出血としては、膿の混じった分泌液が出てきます。
排便時ではなく、下着に付着することが多いです。
この膿は血膿なので、血と勘違いするかもしれません。
このように、痔の出血量は多かったり少なかったりと、人それぞれだと言うことがわかります。
出血が少ないからと言って、安心していい訳ではありません。
排便時による出血は、痔の場合もありますが、中には内臓疾患の場合もありますので、注意が必要です。
自己判断せずに、出血があった場合は、医者を受診することをお勧めします。