自分でできる腰痛対策
日頃のちょっとした心がけ次第で、腰痛の症状が軽減されることは良くあることです。
内臓疾患などが原因の場合には、元となる疾患を治さなければなりませんが、そういう病の無い慢性的な腰痛の場合には、日頃から腰痛対策を徹底させると良いでしょう。
では、どんなことに気をつければよいでしょうか?まず、姿勢を正しく保ち、身体の歪みを改善しましょう。
身体の歪みをとるには、マッサージや整体、コルセットなどによる骨盤矯正があります。
腰痛の原因となる骨粗しょう症などを防ぐ為、日頃からカルシウムやビタミン(カルシウムを体内に吸収するにはビタミンD3が必要です)、ミネラルなどを積極的にとり、バランスの良い食事を心がけます。
腰の血行をよくし、腰や腰周辺の筋肉を鍛えることも大きな効果があります。
血行を良くする為には、半身浴、針、灸、マッサージ、ストレッチなどが効果的です。
腰や腰周辺の筋肉を鍛える為には、ストレッチやウォーキング、腹式呼吸、スイミングや水中歩行などが効果を発揮します。
腰に負担を掛けないように激しすぎる運動は避け、最初は軽い体操から始め、腰の状態を見ながら徐々に運動量を増やすことが重要です。
腰痛対策の運動で腰を痛めてしまったのでは元も子もありませんよね?他にも色々と注意すべき点は沢山あります。
例えば、ハイヒールのように腰に負担を掛ける履物を避け、歩く時にも出来るだけ正しい姿勢を保てるよう心がけます。
正しい歩く姿勢とは、「モデルのように美しく見える歩き方」とは違います。
腰痛になりにくい姿勢や座り方
慢性的な腰痛の場合には、姿勢や座り方を変えるだけで症状が軽減されるケースも多々あります。
つまり、姿勢が悪いことが腰痛の原因となっているケースが多いと言うことですね。
正しい姿勢を保っていれば、肉体的な負担は軽くなります。
しかし、正しい姿勢を保っていないと、間接や筋肉に負担がかかりますから、その負担が掛かる部分が腰だった場合には腰痛の原因となってしまうのです。
そして、気をつけなければならないのは、正しい姿勢とは決して「楽な姿勢」では無いということです。
では、まず、腰痛になりやすい悪い姿勢とはどんな姿勢でしょう?背骨とは本来、緩やかなS字になっているのですが、それが保てない姿勢が悪い姿勢です。
猫背であったり、平背といって背骨が伸びきっているような状態は腰に負担が掛かります。
また、妊婦さんのように背中が丸まった状態で、お腹やお尻の突き出た姿勢も腰に負担が掛かります。
逆に言えば、背骨の本来の形状である、ゆるやかなS字カーブの状態を保っていれば腰痛は起こりにくいと言うことになります。
さらに、悪い姿勢を続けていると、徐々に体にゆがみが生じてしまい、腰ばかりではなく様々な部分に悪影響を及ぼします。
では、どんな風に正しい姿勢を保てばよいでしょう?壁に踵と背中を付けて立ち、壁と腰のくぼみの間に握りこぶし一つ分くらいが入る姿勢が正しい姿勢とされています。
椅子に座る場合は高すぎ・低すぎ・柔らかすぎの椅子を避け、背もたれにお尻がつくように深く座ることを心がけましょう。
妊娠中の腰痛
妊娠中の腰痛にもその原因は複数あります。
お腹が大きくなれば、その体型からも、体を支える負担からも腰痛が起こりやすくなるのは誰にでも簡単に想像できますね。
特に妊娠後期になると、大きなお腹を支える為に不自然な姿勢になったりすることが増えますから、腰痛が起こりやすくなるでしょう。
ですが、妊娠初期から腰痛に悩まされる妊婦さんも少なくありません。
妊娠中の腰痛の原因は、大きく二つに分けることが出来ます。
1つは体型・姿勢が原因で起きる腰痛です。
そして、もう1つは女性ホルモンの影響で起きる腰痛。
妊娠初期から腰痛に悩まされるのは、体型や姿勢などとは無関係で、女性ホルモンが関係しているということなのですね。
妊娠すると、女性の体は女性ホルモンを多く分泌するようになります。
その女性ホルモンの中の「リラキシン」という成分が骨盤の靭帯を緩ませるのです。
靭帯が緩むことが原因で、それまで靭帯が支えてきた間接を支える為に、周りの筋肉が常に緊張状態を保たなければならなくなります。
つまり、間接や周りの筋肉に通常より沢山の負担が掛かってしまう為、腰痛が発生するのです。
このリラキシンという女性ホルモンは、生理前や妊娠初期~産後に多く分泌されるので、生理の際に腰痛を感じたり、産後も腰痛に悩まされる人が多いのです。
では、何故わざわざ靭帯を緩めてしまうリラキシンが分泌されるかと言うと、出産時に赤ちゃんが通る産道を広がりやすくする為です。
ですから、女性ホルモンが原因の腰痛は、妊娠初期~産後まで続くことになります。