不妊治療 体外受精とは
体外受精は、免疫性不妊症や卵管性不妊症、乏精子症などの方に用いられます。
女性に卵管異常があったり、男性の精子の数が乏しかったり元気がない場合、また、重度の子宮内膜症の場合にもこの体外受精が有効とされています。
体外受精は、体外で人工的に授精した卵を母体に戻して妊娠させるというものです。
本来なら母体で行われるこの受精を体外で行うため、費用や体にかかる負担も大きなものになります。
何より精神的なリスクが大きいのではないでしょうか?妊娠は自然に行われるべきだという意見も多いですから、精神的なストレスもきっと出てくるはずです。
しかし、パートナーと意見が一致しており、協力が得られれば乗り越えられるでしょう。
最近では、妊娠の最終手段として体外受精を考える人も少なくないようです。
体外受精をする時には、まず良い病院を探しましょう。
体外受精のそのものの方法は同じですが、妊娠には精神的な状態も影響するものなので、安心して治療を受けることのできる病院の方が妊娠できる確率が上がります。
実際に病院を変えて体外受精を行ったら、一度で妊娠に成功したという実例もあります。
また、体外受精に頼りきるのではなく、食生活の改善など自分で気をつけられる事を行うことで、体外受精を成功させる確率を上げる事ができます。
食生活などを改善することで、肥満やストレスをなくすことできれば、排卵しやすくなりますし、さらに妊娠の確率を上げることができるでしょう。
不妊治療 タイミング法・排卵誘発剤とは
不妊治療で一般的なのは、タイミング法だと思います。
タイミング法は、30代前半の女性に多く用いられ、比較的体に負担がかからない不妊治療です。
まず、基礎体温を測り、排卵の周期を予測します。
専門医の指導を受け、正確な排卵日を予測し、排卵日を狙って性行為を行うというもので、自然に近い妊娠ができ、費用の負担も少なくてすむというメリットがあります。
しかし、妊娠の確率を上げるだけなので妊娠に時間がかかる場合もありますし、何らかの原因があって不妊の場合には効果がありません。
妊娠の確率を上げるために、排卵誘発剤が用いられることもあります。
排卵誘発剤は、卵巣やホルモンの分泌などに問題がなく、自然に排卵が行われている人に処方されることが多いようです。
自然排卵が可能な方の場合は、錠剤タイプの軽めの排卵誘発剤が用いられています。
また、月経が起こらない無排卵の人や卵胞が成熟しにくい人には、より効果の強い注射で、排卵を誘発するようです。
排卵誘発剤は、脳や卵巣に作用し、卵子を成熟させ、排卵を促す作用があるもので、この薬の効果により、複数の卵胞が排出され、多胎妊娠する可能性もあります。
それに、人によって症状は違いますが、副作用もあるでしょう。
重い副作用としては、卵巣に水が溜まって腫れたり、痛んだりする卵巣過剰刺激症候群がありますし、命にかかわるような重症の副作用を起こす可能性もあるのです。
ですので、排卵誘発剤の服用は専門医の指導の下に行うことが重要です。
不妊治療が行える年齢
妊娠が可能な間は不妊治療も可能と考えられています。
現在、日本国内では49歳の方が不妊治療の末、体外受精で妊娠し、出産したという事例があります。
妊娠の可能性の低さ、出産のリスクはありますが、49歳という年齢でも不妊治療を行い、妊娠をする事が可能であると証明されています。
不妊治療が可能かどうかの決め手は、卵巣や卵子の状態を参考にします。
女性の卵子というのは、年齢を追うごとに老化しています。
そのため、年齢があがると卵子の状態も悪くなり、受精する確率も低くなるのです。
30代ではタイミング療法や人工授精などの低リスクの治療でも妊娠が見込めますが、40代に入ってくると、これらの方法では妊娠の可能性が低く、排卵誘発剤や体外受精を行い、妊娠の確率を上げることとなります。
不妊治療の最終段階ともいえる体外受精は、費用が高く、通常一回50万円程度かかります。
経済的にも精神的にもストレスになるため、なかなか続けることができず、途中で断念してしまう人も多いようです。
また、不妊治療が行える年齢は病院によって異なるものです。
年齢に関係なく体が妊娠可能な状態であれば不妊治療を行えるという病院もありますし、妊娠の可能性や妊娠後のリスクを考えて45歳までなどと年齢制限をしている病院もあります。
高齢での不妊治療を検討中の方は、年齢制限のない不妊治療専門の病院を探してみるとよいでしょう。