椎間板ヘルニアの治療法の種類
日本人は椎間板ヘルニアで悩む方が多いようですが、椎間板ヘルニアの治療法の種類にはどんなものがあるのでしょうか?椎間板ヘルニアの治療法としては、薬で治す薬物療法やリハビリで治す理学療法・物理療法がありますが、症状がひどい場合には手術が必要な場合もあるそうです。
薬やリハビリで治す治療法を「保守的療法」と呼び、手術で治す治療法を「手術療法」と呼びます。
椎間板ヘルニアの約90%が保守的療法で治ると言われています。
保守的療法の方法としては、とにかく安静にする事が大切で、まず痛みの強い1~2週間は硬めの寝具を使用してもらいます。
この方法で、たいていの膨隆型椎間板ヘルニアの場合は痛みが和らいできます。
それと併用して痛み止めや炎症を抑える薬を使い、痛みを減らしていきます。
そして痛みが軽くなってきたら、次は極超短波とホットパックという温熱療法に入ります。
もう一つの椎間板ヘルニアの治療法の手術療法ですが、手術を行って症状が良くなってきたら、2~3ヶ月は軟らかいコルセットを使用します。
また手術の効果があらわれてきて膨隆型の椎間板ヘルニアが楽になってきたら、弱った筋肉を元に戻す目的で腹筋などの運動をして筋力アップをしていきます。
椎間板ヘルニアには、膨隆型と脱出型があり、脱出型になると、治療法は手術以外にありません。
脱出型ヘルニアの場合は、一刻も早く病院に行き、医師に相談した方が良いでしょう。
椎間板ヘルニアの原因
椎間板ヘルニアの原因には、どのような事があげられるのでしょうか?それにはさまざまなものがありますが、大きく分けると下記の4つがあげられます。
・普段の生活での動きが引き金となって起こるもの
・加齢による椎間板の老化によって起こるもの
・加齢による骨自体の老化によって起こるもの
・姿勢が悪く、それが原因で背骨が歪んでしまうもの
の4つです。
普段の生活から注意していれば防げる、姿勢の悪さからくる背骨の歪みによって起こる椎間板ヘルニアは、正そうと思えば正せます。
普段での動きが引き金となって起こる椎間板ヘルニアの原因には、背骨に負担をかけているケースが多いです。
たとえば、スポーツで腰を強くひねったとか、中途半端な姿勢で重い物を持ち運びしたとか、長時間の車の運転や座り仕事を繰り返していると、椎間板ヘルニアの原因になる事があります。
加齢による椎間板の老化は、椎間板は成人した頃から徐々に弾力性が欠けていくと言われていて、さらに年を重ねていくと、何気ない動きによる衝撃や圧迫にも弱くなって、椎間板ヘルニアの原因となるのです。
加齢による骨自体の老化は、カルシウム不足や偏食をする事で骨の密度が少なくなって、少しの衝撃で骨が欠けて椎間板ヘルニアの原因になります。
姿勢が悪く、それが原因で背骨が歪んでしまうものは、ずっと悪い姿勢のままでいると、背骨や骨盤がずれてしまい、そのまま骨盤がずれて腰椎も傾く事になります。
その結果、腰への負担がとても大きくなり、椎間板ヘルニアを引き起こしてしまうのです。
これは防げるものなので、正しい姿勢を普段から心がけるようにしましょう。
椎間板ヘルニアの症状
椎間板ヘルニアは、よく知られている病気ですが、その症状がどんなものかをご存知でしょうか?椎間板ヘルニアの症状を知るには、まず椎間板とは体のどこにあって、どのような役割を果たしているのか知っておく必要があります。
人間の体を支える背骨は、小さな骨が24本も集まってできています。
背骨を形成する小さな骨の間にあるゼリー状の軟骨が椎間板です。
人間が歩いている時の揺れや、ジャンプして着地した時の衝撃に耐えられているのは、この椎間板がクッションの役割を果たしてくれるおかげなのです。
椎間板ヘルニアは、加齢や激しいスポーツなどによって椎間板が背骨の外に飛び出して、神経を圧迫する病気です。
首から腰までのいろいろな場所に椎間板ヘルニアは発生しますが、一番多いのは腰のヘルニアでしょう。
椎間板ヘルニアの自覚症状は、その程度によってさまざまですが、
・腰が曲がりにくく、無理に曲げるとふくらはぎや太ももにびりびりした痛みが走る。
・背中や腰の凝りがひどく、30分以上歩くと腰が痛くなり、とても辛い。
・便や尿が出にくくなる。または頻尿になる。(重度の場合)
・立っているのが辛く、15分位のちょっとの時間でも椅子に座っているのも辛い。
・前にかがんだ姿勢でいると痛みが増す。
・足の一部分を触っても感触が鈍く、椅子に腰掛けている状態から立ち上がるのが困難。
・腰を伸ばした状態で足を持ち上げるのが難しい。
などがあげられます。
以上のような症状に思い当たりがある方は、椎間板ヘルニアの可能性があります。