薬が原因で難聴になる
病気の治療に使用する薬の副作用により、難聴を引き起こすこともあります。
薬の副作用により発生した難聴のことを、薬剤性難聴と呼びます。
難聴よりも先に、耳鳴りを感じるのが特徴です。
しかし、原因がわかっているからといって、そのまま放っておいてはいけません。
難聴を引き起こすような薬には内耳毒性があるため、両耳とも全く聞こえなくなってしまう場合もあるので注意が必要です。
薬剤によって起こる聴力の低下は、高音域から会話へ、そして低音域へと広がっていくようです。
時には、めまいやふらつき、頭痛、吐き気などを催すこともあるでしょう。
このような症状を感じたら、すぐに薬の服用を止める必要があります。
とはいえ、自己判断で薬の量を減らしたり、薬を変えたりするのは危険なので、いつも通っている病院や処方箋を出してもらった病院で相談してください。
難聴を引き起こす代表的な薬としては、結核の治療に使われているストレプトマイシンという薬があります。
この薬によって引き起こされる難聴をストマイ難聴とも呼びます。
その他にも、ゲンタマイシンなどの抗生剤や抗がん剤、リウマチに使われるサリチル酸薬や利尿剤によっても難聴が起こることがあります。
内耳毒性のある薬剤を服用する前には、検査を行うことをおすすめします。
服用前だけではなく、服用中も定期的に検査を繰り返し行うことで、副作用の発生を早期発見することが可能です。
高齢 身体の変化
年齢を重ねると、身体には様々な変化が現れます。
身体の老化は、見た目だけではなく、見えない部分にもたくさんの影響を与えるのです。
外見の変化で言えば、
・白髪が増える
・髪の量が少なくなる
・肌のシワ・シミが増える
・歯が弱くなる・抜ける
・爪が黄色くなる
・視力が落ちる
・耳が遠くなる
などの症状を自覚することも多いでしょう。
身体に付いた筋肉が全体的に落ちていくので、肌のハリもなくなり、弛んだ体型になっていきます。
また、代謝が落ちるので、体脂肪が増えますし、身体の様々な機能が低下していくことが知られています。
これらの見た目の変化だけでなく、外見ではわからないところでも肉体の老化は起きています。
筋力や持久力の低下による体力の衰えを感じる人は多いものですが、本人にさえ気がつかないところでも老化による肉体変化は起きているのです。
例えば、年をとるほど動脈硬化などのリスクは高まりますし、女性では特に骨粗鬆症が大きな問題となります。
これらは自覚症状さえない肉体の変化ですから、突然重篤な状態で倒れたり、ちょっと転んだだけで骨折してしまったりというように、危険な状態に陥ることも少なくありません。
日頃から適度な運動を行って体力低下を防いだり、肌を若々しく保ったりなど、ある程度の老化防止は可能ですが、その反面、若い頃の不摂生が老化を加速させることも多々あります。
特に、不規則な生活は、様々な面で体に負担がかかりますから、老化防止の大敵と言えます。
高齢になると記憶力・人格などの変化
年齢を重ねると、肉体的変化だけではなく、記憶や精神面でも変化があると言われています。
まず、年齢とともに記憶力が低下するというのは良く知られており、たった今何をしようとしていたか忘れてしまうというような事も増えてきます。
これらは脳の細胞がどんどん死滅して減っていることが原因ですが、それ以外にも脳の影響は感情変化や性格変化などにも現れてきます。
例えば、感情に関しては、体力や体の機能の低下も手伝って、物事に対する意欲や集中力、継続力が低下します。
また、自分の思うように行動が伴わなかったりすることで、精神的にイライラしたり、ますます気力や意欲が低下してしまったりと、悪循環に陥ることも少なくありません。
精神的なイライラは周りに向けられることもあったり、執着が激しくなるといった傾向が現れることもあり、他者とのコミュニケーションに悪影響を及ぼすことも多々あります。
よく年をとると頑固になるなどと言われますが、それは特定のことに対する執着が強くなっていることを示しています。
脳の細胞は日々死滅して少なくなりますから、場合によっては性格がすごく変わったと感じられることもあるようですが、根本的な性格が変わったというよりも、日々のちょっとした精神的なすれ違いに対して頑なになっているだけの事もあります。
注意すべきは記憶力に関してで、場合によってはアルツハイマーなど、進行が早い病の場合もありますから周りの人もよく観察すべきでしょう。