痔と出産
妊娠や出産をきっかけに、痔になる方がとても多いそうです。
妊娠中に特に多いのが、「内痔核」というタイプ。
妊婦生活が長くなるにつれ、赤ちゃんは成長します。
それと同時に、子宮もどんどんと大きくなりますよね。
そうすると、その重みで、肛門や腸の静脈に圧力が掛かってしまうんです。
圧力が掛かると、うっ血が起こるので「内痔核」ができる可能性が高くなります。
また、妊娠中は、赤ちゃんに栄養がたくさん行きます。
繊維や水分を、意識して摂っていても、便秘になる方はすごく多いんです。
便秘になると、便が硬くなり、排便がスムーズではなくなります。
それによって、「裂肛」になったり、「痔核」になったりします。
この他にも、出産時にいきみなどが原因で「脱肛」を起こす事もあります。
このように、妊娠・出産には、痔は珍しい事ではありません。
「妊娠・出産がきっかけで痔になったか?」というアンケートを行ったサイトがあり、そこで、「ならなかった」と答えた経産婦さんは、四割程度という結果でした。
健診などで、妊婦さんが痔の相談をする事もかなり多いのです。
浮腫みや貧血などと同じで、妊娠中はマイナートラブルとして便秘や痔はよくある事なんですね。
妊娠中に痔になると、出産のいきみに影響がでる事もあります。
内診のついでにでも、さらっと相談してみてください。
痔は、全然恥ずかしい事ではありませんし、早く対処しておけば治りも早く、出産の時も安心です。
痔にオススメのグッズ
痔になってしまったら、患部を清潔にする事が、なにより大切です。
そこで有効なのが、ウォシュレット。
これがあれば、トイレに行けば、温水で、すぐに患部を綺麗に洗う事ができます。
衛生的なだけでなく、温める事で患部の血行促進にもなりますので、痔の方には本当にお薦めです。
最近では、嬉しい事に、駅やお店でも、設置しているところがとても多くなりましたね。
とはいえ、どこにでも設置されているという訳ではありません。
職場など、頻繁に利用するトイレがウォシュレットではない事も、珍しくはないでしょう。
そんな時に便利なのが、携帯用のウォシュレット。
お手頃価格で手に入りますし、すごく便利なので、よかったら一度お試しください。
そこまではちょっと・・・なんて方は、ウェットティッシュなどはどうでしょう。
トイレに流せるタイプであれば、処理も楽です。
持ち歩いていれば、他の用途にも使えるので、なにかと重宝しますよ。
また、痔は、患部に圧を掛けない事も大切。
その為には、ドーナツクッションでの補助が最適です。
真中が開いているのがみただけでは分からないタイプや低反発タイプ、可愛らしいデザインの物に、生地にこだわった物など、種類も豊富です。
ですので、誰でもきっと、自分に合ったお気に入りの物をみつけられるかと思います。
この他にも、便利なグッズはたくさんあります。
そのような商品の紹介や比較をしているサイトなどもあります。
興味の湧いた方は、それらも参考にしてみてください。
痔とウォシュレット
痔を患っている方にとって、ウォシュレットは、とても頼りになる味方です。
温水を使用する事で、患部が温まり、血行促進を促すので、痔の治りを早める効果も期待できるのだとか。
それに加え、患部をすぐに洗い流す事で、患部を清潔に保つ事もできるという優れものです。
ただ、ウォシュレットを利用する際は、注意しておきたい点があります。
まずは水圧。
便秘解消になるからと、勢いを最大にして利用する方がいます。
確かに、便秘解消は大切ですが、頻繁にそのような使い方をすると、刺激がないと排便できない体質になってしまう事があります。
また、痔の種類によっては、患部が刺激され過ぎると悪化してしまう物もあります。
次に、水温。
これも、冷たくすると便意に繋がるといって、寒い時期でも冷水を使用する方がいます。
便秘解消にはいいかもしれませんが、痔の場合、冷やすとあまりよくありません。
冷水が好きな方も、冬場だけでも、温水を利用するようにしてみてください。
そして、使用時間。
清潔が一番とはいえ、やり過ぎはいけません。
汚れを落とす事はいい事ですが、必要以上に行えば、免疫を高める菌までなくなってしまいます。
この事から、痔の為の理想的な利用法としては、温水で勢いが微弱なシャワーを、一日数回だけ短時間行う、といったところでしょうか。
使用後のお尻は、トイレットペーパーを厚めに取り、水分をあてて吸わせるようにして擦らないようにすると、破れずきれいに拭けるようです。